金属素材の中でも特に要注意のアマルガムについて

2018年10月15日 22:43


お口の中の銀歯は審美性を損ねるだけでなく、金属アレルギーや全身の不快症状を引き起こす可能性が高い治療です。保険適用のため、安い治療費で治療を受けることができるのは魅力かもしれません。しかし金属素材は金属アレルギーや肩凝り、頭痛などの不定愁訴の原因物質と言われています。今の歯科治療で使われる代表的な金属は、金銀パラジウム合金ですが、それ以外に「アマルガム」という金属の詰め物があります。このアマルガムは金属素材の中でも毒性が強い素材と言われています。今回はアマルガムの危険性についてお話をしたいと思います。

ひと昔前までは歯科治療の主流であったアマルガム充填

保険適用の詰め物といえば金銀パラジウム合金ですが、ひと昔前の虫歯治療では、アマルガムによる充填が主流でした。そのため主に40代以降の年齢層の方のお口の中にアマルガムが詰めてあるケースが今でも見受けられます。今はほとんど使用されないアマルガムは毒性が強い歯科素材のため、国によっては使用が規制されているところもあります。

あなたのお口の中に鈍い鉛色をした詰め物はありませんか?アマルガムは金銀パラジウム合金と比べて濃いグレーのような鈍い色をしているため、見分けがつきやすいと思います。ではアマルガムはいったいどんな性質を持っていて、なぜ危険なのかについてお話を進めていきましょう。

 

高濃度の水銀が含まれているアマルガムとその影響

アマルガムには銀、スズ、亜鉛などのほかに、有毒物質として知られている水銀が含まれている合金です。アマルガムは劣化しやすい素材で、腐食しやすい性質があり、咀嚼時の摩擦により溶けだした水銀を含んだ蒸気が発生し、その蒸気を吸い込むことで体内に有毒物質の水銀を取り込んでしまいます。アマルガムの影響としては金銀パラジウム合金と同じように金属アレルギーのほか、全身の健康へ現れます。

しかしアマルガムのリスクはこれだけではありません。アマルガムに含まれる水銀は神経系に作用しやすいため、体内に蓄積されることから不眠、イライラ、めまい等の不快症状が現れると言われています。

妊娠中の女性の場合、お腹の赤ちゃんや母乳への悪影響も懸念されるだけでなく、不妊の原因のひとつとも考えられているようです。

アマルガムは溶けやすいという特性があることから、虫歯治療でアマルガムを詰めたところから二次カリエスを引き起こしやすくなってしまいます。二次カリエスは再治療を繰り返すため、歯を失うリスクも否めません。

審美面においてもアマルガムはデメリットが目立ちます。濃い鉛色をしたアマルガムが溶けだすことにより、歯ぐきに黒ずみを生じさせてしまいます。

このように、アマルガムは歯の健康と審美面などにおいて、様々な悪影響を与えてしまう金属ということがおわかりいただけることと思います。

 

金属を使わないメタルフリーで、体に優しい治療を

歯科治療で使われる金属素材の中でも、アマルガムは特に毒性の強い金属で、お口の中や全身の健康に悪影響を与える恐れがあることをお話しました。お口の中にアマルガムが認められた場合、まずは速やかにアマルガムを除去し、金属を全く使わない素材を使って治療を行うことが最善策と言えます。なおアマルガムを除去する際に気を付けなければいけないことは、アマルガムを含んだ蒸気を吸い込まないようにすることです。口腔外バキュームなどを使ってできるだけ安全にアマルガムを除去することが大切です。その上でセラミックなど二次カリエスのリスクが低い素材を使ったメタルフリー治療を行うことをお勧めします。

 

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