2026年05月10日 09:00
いきなりですが幼い子どものママさんパパさん、お子さんのお口の中で気になることありませんか?
実は2022年の日本歯科新聞の調査では、0歳~3歳までの子どもの口腔事情で気になることが1位から順に、歯磨き(73.6%)、歯並び(66%)、虫歯(64.2%)と、わずかですが虫歯よりも歯並びが気になると答えた方が多いことが分かっています。
そして調査で3位にあたる虫歯は、フッ素入りの歯磨剤を家でも使ったり、仕上げ磨きをしてあげたり、歯科に予防メンテナンスに通ったりと、お母さんお父さんが予防のポイントを知って虫歯予防に努めてくださっていることもあり、3歳児の虫歯の有病率は年々減少してきています。
一方で調査で2位にあたる歯並びについては、2022年の厚生労働省の調査で、3歳児の不正咬合(悪い歯並び)の割合は悪化していると報告されており、多くのお子さんに不正咬合がみられます。当院に通われているお母さんお父さんからも、よく「遺伝だから仕方ないですよね」「矯正するしかないですよね」などの意見がありますが、実は遺伝性の不正咬合は2%で、9割近くが生活習慣や癖などの”後天的”なものが原因です!
そして、虫歯や歯周病が予防できるように、悪い歯並びも原因を知り改善していけば矯正器具を使う前に予防できる可能性があります!
そこで今回はおうちでできるいい歯並びにするためのポイントについて詳しくお話しします。
子どもの顔を見たとき、お口が常に閉じれていない、ふとした時ポカンとお口が開いている、といったことがありませんか?
実は本来舌の正しい位置は、舌の先端が上の前歯の付け根にある歯茎の膨らみに触れ、舌全体が上顎の口蓋にぴったりとついている状態です。笑った時や歯が見えるようにお口をイーとしたときに上下前歯の隙間から舌がはみ出て見えていたり、歯に舌があたっている感触があるかどうかなどで、おうちでも判断してあげることができます。そしてその上顎の口蓋にぴったりとついた舌の力で上顎の骨を発達させ、きれいなアーチ型にしていきます。
このような舌の位置が下がってしまう状況は口呼吸の習慣がある子に多く見られます。口呼吸の習慣が続き、舌の位置が下がり、悪い歯並びに繋がります。その悪い歯並びにも種類があり、
①叢生・・・上顎が発達せず歯が並ぶためのスペースが足りず、歯が重なりガタガタの歯並びになる
②上顎前突(出っ歯)・・・常にお口が開いている状態のため唇の力が弱まり、歯を外側から押さえる力が弱くなり出っ歯になる
③開咬(奥歯は噛めるが前歯で噛めない)、下顎前突(受け口)・・・舌の位置が安定しないため歯を前に押し出してしまう
といった特徴の悪い歯並びになってしまいます。
舌の力ってそんなに強いの?と思われるかもしれませんが、実はワイヤー矯正の力は約50~100gと言われているのに対し、子どもが日常的に歯を舌で押し出したり唇を動かす力は約300~500g、強い人では1kgと言われており、矯正の力よりもはるかに強いのです。
そのため常にお口を閉じて鼻呼吸を意識することで舌が自然と正しい位置に安定します。するとお口周りの力のバランスが整い、良い歯並びにつながっていきます。
他にも口呼吸の習慣がつくことにより、口腔内が乾燥し虫歯や歯周病になりやすくなったり、喉にあるリンパ組織が直接ダメージを受け風邪をひきやすくなったりするため、お口を閉じ鼻呼吸をすることは歯並び以外でも大切な習慣なのです!
食事中テレビがついていませんか?特に子どもはテレビがついていると食事に集中できないことが多いです。さらにテレビが正面に置かれていない場合はテレビを見ようと体が斜めな状態で食べることになり、左右均等の力で噛むことができなくなったり、からだが歪む原因につながることがあります。さらに食事ではなくテレビに集中してしまうと、歯にとってとても大切な噛む回数が減り、しっかり噛まずに飲み込む癖がついてしまいます。
できれば子どもは特に食事中はテレビを消し、食事に集中できる環境にしてあげることが大切です。
また、食事中は床に足をつけ歯に力が入りやすい座り方になっているか確認もしてあげましょう。足が床についていない場合は簡易的な台やタオルを敷いてあげるのも良いです。
最初に舌を正しい位置にすると上顎が発達すると述べましたが、食事でも顎の成長を促すことができます。実は歯の根は骨の中に埋まっており、その根の先は上あごでは鼻の辺りまで延びています。そのため食事で歯を使う回数を増やすことで歯の根の刺激が周りの骨を活性化して顔の成長を刺激します。
現代口の中でとろけるような美味しいものを子どもや大人も好む傾向があり、日本人の食生活では噛む回数が非常に少なくなってきています。弥生時代から比べると現代の食事の噛む回数は6分の1に減ってきているという調査もあり、また現代食の多様化で日常になっているファーストフードは、和食と比べると噛む回数がとても少ないといわれています。
まずは今切っている食材の大きさを少し大きくし包丁ではなく自分の歯で噛む回数を増やしたり、食感がある食材を意識して使ってみたり、、、歯並びのために週に1回から、これらを意識した食事にしてみることも大切です。最初はしっかり噛んで喉に詰まらせず飲み込めているかの確認もしてあげてくださいね。
さらに食事中はなるべく飲み物を飲ませないようにしましょう。食卓に飲み物を置いていると、十分に噛んでいないのに水やお茶で流し込んで食べる癖がつく場合もあります。
これまで3つのポイントをお話しましたが、これらは歯並びが良い悪い・矯正をしているしていない、に関わらず、お子さんのお口の健やかな成長にとても大切な習慣です。歯並びは遺伝だけではなく、毎日の呼吸や姿勢、食べ方などの積み重ねも大きく関係しています。
まずはできることから少しずつ意識してみましょう。毎日の小さな習慣が、将来のきれいな歯並びや健康なお口づくりにつながっていきます。気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。
〒756-0814
山口県山陽小野田市千代町1丁目8-26
(セントラルホテル 1階です。)
医療法人 敬清会 公園通り歯科
TEL: 0836-39-6983



