2023年04月26日 13:21
目立たず矯正ができ、食事や歯磨きもしやすいマウスピース矯正が人気を集めており、「矯正治療をするならマウスピース矯正で」とお考えの方も多いのではないかと思います。しかし、巷ではマウスピース矯正は後戻りしやすい、と言われているようです。ではマウスピース矯正治療後は後戻りしやすいというのは本当なのでしょうか。
矯正治療にはワイヤー矯正とマウスピース矯正がありますが、同じ歯並びを治すといっても、その特徴は大きく異なります。ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違いやメリット、デメリットは既にご存じの方は多いでしょう。問題は、装置を使った動的治療終了後の後戻りです。後戻りとは、矯正治療が終わったあとに、歯並びが元に戻ってガタガタになったり、出っ歯になるなどといったトラブルです。後戻りは矯正治療終了後に最も注意しなければいけないのですが、マウスピース矯正は後戻りしやすいのでしょうか。
結論から申し上げますと、マウスピース矯正だから後戻りが起こりやすいといったことはありません。ワイヤー矯正でも後戻りが起きるときは起きます。逆に、マウスピース矯正でもまったく後戻りが起こらない方もたくさんいらっしゃいます。
後戻りが起きるのは装置によるものではなく、後戻りが起きる根本的な原因があるからなのです。
マウスピース矯正だから後戻りが起きやすいということはありません。ワイヤー矯正後でも、後戻りが起きる原因に当てはまれば当然、後戻りは起きてしまいます。では後戻りが起きる根本的な原因は何でしょうか。
矯正装置を付けて歯を動かす動的治療が終了したあとは、歯並びをキープするための「保定期間」に入ります。保定期間は約2年と言われており、この期間は後戻りしやすいため、リテーナーと呼ばれる保定装置を装着しておく必要があります。リテーナーはワイヤータイプとマウスピースタイプがあり、医院によって違いますが、どちらも後戻りを防ぐためにとても重要な役目を持っています。
この保定期間中にリテーナーを付けずに過ごすと、後戻りが起きてしまいます。「後戻りが起きてしまって・・・」と矯正相談に来られる方の多くは、リテーナーを付けずにサボってしまったことが多く見られます。このように、後戻りが起きる圧倒的な原因は、リテーナーを付けずに過ごしてしまったことによります。
ほとんどの場合、リテーナーを付けていれば後戻りは防げますが、親知らずの影響によって後戻りが起きてしまうことがあります。親知らずは矯正治療前に抜くこともありますし、抜歯をせずに矯正を始めるなど個人差がありますが、親知らずを抜歯せずに矯正をした場合、後戻りに影響を与えてしまうことがあります。
もしリテーナーをきちんとつけていた、あるいは親知らずがないのに後戻りが起きてきた場合、何か他の原因が考えられますので早めに専門医に相談しましょう。
マウスピース矯正と後戻りの関係性についてお話をいたしました。後戻りが起きる理由はマウスピース矯正だからではなく、リテーナーを付けずに過ごしてしまうことがほとんどです。せっかく綺麗にした歯並びが後戻りしないよう、リテーナーはしっかりと付け、定期的なチェックを受けるようにしましょう。
2023年04月16日 15:26
歯をきれいにしたり、歯の健康を維持するための歯磨きをするための基本アイテムは歯ブラシですが、タフトブラシというのをご存じでしょうか。歯ブラシに加えタフトブラシを使うことによって、より歯の健康を維持しやすくなります。今回は、タフトブラシに焦点を当ててお話いたします。
そもそもタフトブラシとはどのようなブラシなのでしょうか。タフトブラシは歯ブラシの一種でワンタフトと呼ばれることもありますが、その形状は通常使う歯ブラシとは異なっています。
タフトブラシとは、毛束がひとつの小さな束になっている形状の歯ブラシです。毛束が小さいので、通常の歯ブラシでは届きにくい部位などを磨くのに適しています。タフトブラシで検索すると画像が出てきますので、その画像を見ると「なるほど」と思われることでしょう。ではタフトブラシはどのような使い方ができるのかをご紹介します。
歯の表面はしっかり磨いても、歯と歯ぐきの境目に汚れが残っていることは少なくありません。この汚れがやがてプラークとなり、歯周病などの原因となってしまいます。タフトブラシはコンパクトな毛先のため、歯と歯ぐきの境目がとても磨きやすくなります。
奥歯、特に上の奥歯はとても磨きにくく、汚れが落としにくい部位です。通常の歯ブラシでは磨きにくい部位ですが、毛束が小さいタフトブラシを使うと、奥までしっかりと磨くことができます。
歯並びが悪く、歯と歯が重なっている部分はどうしても磨きづらいことと思います。普通の歯ブラシではやはり細かい部分が磨きづらく、食べかすが残るため虫歯や歯肉炎、歯周炎などの原因となってしまいます。タフトブラシを使うと、歯の重なりの部分が磨きやすくなります。
親知らずはいちばん奥に生えているため、どうしても磨きづらいと感じることでしょう。特に親知らずが完全に生え切っておらず、中途半端に顔を出している生え方の場合、智歯周囲炎という親知らずの周りの歯ぐきの腫れを引き起こしやすくなります。タフトブラシを使うと、親知らずの周りまで磨きやすくなり、智歯周囲炎の予防にもなります。
まだ上手に磨けないお子さんの仕上げ磨きにもタフトブラシは活用できます。
タフトブラシは普通の歯ブラシと違い、細かな部分まで磨くことができる優秀なアイテムです。毎日の歯磨きの際にプラスして使うことで、虫歯や歯周病のリスクを減らすことがきるため、お口の健康を守りやすくなります。毎食後に使うのは難しいという方は、就寝前の歯磨きの時だけでも使ってみることをお勧めします。
併せて、歯石除去やクリーニングなど定期検診を受け、歯と歯ぐきの健康を維持しましょう。
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