2026年09月10日 09:00
突然ですが、皆さん「ヘリコバクター・ピロリ菌」という菌を聞いたことがありますか?
「胃の病気の原因」というイメージが強いピロリ菌ですが、近年「歯周病とピロリ菌が関係ある可能性」など、お口と胃腸が関係あることが分かってきました。
そこで今回はピロリ菌について詳しくお話していきます。
ピロリ菌とは胃粘膜に住みつくグルグルとしたらせん状の細菌で、自ら胃酸を中和して生き延びる特徴を持っています。
*主な感染経路
唾液などを通じた「家庭内感染」が約80%(特に母から子へ)を占め、5歳以下の乳幼児期に感染しやすいとされています。乳幼児は免疫力が弱く、胃酸が少ないことで菌が生き残りやすく、家族との食事や生活を共有しやすいからです。
*放置すると・・・
感染は乳幼児期に多いですが症状が出るのは大人になってからが多いです。何十年もかけて胃の粘膜をじわじわ攻撃し慢性的な炎症(胃炎)を引き起こし、進行すると胃潰瘍・十二指腸潰瘍、さらには胃がんの大きなリスクになります。(胃がんの原因の約90%を占める)
さらに、胃腸の病気だけでなく、歯周病などお口の中の病気、そしてピロリ菌感染により様々な栄養素の吸収が妨げられ栄養不足につながるなど、体全体に悪影響をもたらします。
実はピロリ菌は胃だけでなく、お口の中の歯垢や歯周ポケット、唾液中からも検出されます!また、ピロリ菌は空気の少ない場所を好む性質があるため、空気が届かない深い歯周ポケットもピロリ菌には絶好の住みかとなるのです。
そしてお口にピロリ菌が存在すると・・・
ピロリ菌は歯周病の原因菌と共存し、歯茎の炎症を悪化させる要因になります。そして歯周病が進行し歯周ポケットが深くなるとよりピロリ菌が定着しやすくなるため、さらに歯周病が悪化するという悪循環が起こります。
また、ピロリ菌がお口の中で増殖すると揮発性硫化物を生成し口臭の原因になることがあります。
ピロリ菌のせいで鉄分や亜鉛、ビタミンB12、たんぱく質などの吸収が落ち、お口の粘膜や全体の健康に影響します。
ピロリ菌の検査は一般的には内科・消化器内科で検査・除菌を行うことができます。
検査には大きく分けて「胃カメラを使わない方法」と「胃カメラを使う方法」の2種類があります。
*胃カメラを使わない検査(体に負担が少ない)
・血液、尿検査:抗体の有無を調べる手軽な検査
・尿素呼気試験:検査用の薬を飲み、吐いた息で調べる精度が高い検査
・便検査:便の中にピロリ菌があるかを調べる検査
*胃カメラを使う検査(胃の状態も一緒に確認)
・ウレアーゼ試験、組織検査:胃の粘膜を少し採取して直接ピロリ菌を調べる検査
※どの検査も100%確定というわけではないため、医師と相談しながら最適な方法を選んでいきます。
※特に女性は貧血になりやすいですが、妊娠前に貧血がある場合はピロリ菌感染の可能性があります。妊娠前の検査・除菌が推奨されています。
※お子様の場合、ピロリ菌の除菌治療は15歳から保険適用となります。
ピロリ菌の検査を行い陽性だった場合、通常除菌治療として胃酸を抑える薬と抗生物質が使用されます。
しかし、薬で胃のピロリ菌を除菌しても、お口の中にピロリ菌が残っていると唾液と一緒に胃に移動し、再び胃で感染するリスクが高まる可能性があります。
そのため、ピロリ菌の再感染を防ぐためには除菌前後の歯周病と虫歯の治療・クリーニングが成功のカギなのです。
家での歯磨きやフロス+歯科での定期的なメンテナンスで、除菌前も除菌後もお口の中を清潔に保つことが重要です。
健康診断でピロリ菌を指摘された方はもちろん除菌をおすすめしますが、指摘がなくても「もしかしてピロリ菌いるのかな・・・」と疑うことができるポイントがいくつかあります。
*お腹や全身の症状
・胃の痛み・もたれ・胸やけ、食欲不振がある
・便秘や下痢を繰り返しやすい
・理由のわからない貧血や重度のつわり(※特に女性)
*お口や歯の症状
・丁寧に磨いているのに歯茎の腫れや重度の歯周病が気になる
・虫歯になりやすい、口臭が気になる
*環境や生活習慣
・ご家族にピロリ菌感染者や胃腸障害の既往がある
もし「自分に当てはまるかも」と感じる項目があれば、胃の健康はもちろん、お口の健康を守るためにもぜひこの機会にピロリ菌検査について意識してみてください。
なお、内科などでピロリ菌の除菌を行う際は、お口の中を清潔に保つ(歯周病・虫歯治療やプロによるクリーニング)ことが成功のカギとなります。除菌を受ける予定がある方は、ぜひ当院のスタッフへもお気軽にお声がけくださいね。
2026年08月10日 10:00
こんにちは。公園通り歯科です。
8月は一年で最も暑さが厳しく、食欲が落ちたり、冷たいものばかりに手が伸びたりする季節です。実はこの時期の食生活の変化は、虫歯や歯周病、口腔内の健康と深く関わっています。今回は「歯科」と「栄養」という2つの視点から、夏の口腔ケアについて詳しくお伝えします。
暑さで食欲が落ちてしまうと、そうめんやアイス、冷やし中華といった「噛まなくても食べられるもの」ばかりを選びがちになります。これは一時的には楽ですが、続けてしまうと次のような影響が出てきます。
夏場に増えるのが、清涼飲料水やスポーツドリンク、果汁ジュース、かき氷のシロップなどの摂取量です。これらには糖分だけでなく、酸性度の高いものも多く含まれています。
歯の表面のエナメル質は、酸に長時間さらされると溶け出してしまいます。これを「酸蝕歯」と呼びます。熱中症対策としてこまめな水分補給は非常に大切ですが、飲み方にもひと工夫が必要です。
おすすめの水分補給の工夫
食欲がない時こそ、旬の食材を上手に取り入れることで、噛む習慣と栄養補給を同時に叶えることができます。
これらの食材を、そうめんや冷たい麺類に添えるだけでも、栄養バランスと咀嚼回数の両方を改善できます。
8月は子どもたちの夏休み期間でもあります。生活リズムが崩れやすく、次のような点に注意が必要です。
暑い時期こそ、意識的によく噛む食事を取り入れることをおすすめします。よく噛むことには次のようなメリットがあります。
一口30回を目安によく噛むことを心がけるだけでも、夏バテによる食欲不振や口腔内トラブルの予防に役立ちます。
8月は暑さによる食生活の乱れから、虫歯や歯周病、酸蝕歯のリスクが高まりやすい季節です。しかし、水分補給の仕方を見直したり、旬の食材でしっかり噛む習慣を意識したりすることで、これらのリスクを大きく減らすことができます。
歯科的なケアと栄養面でのケアは、どちらも「健康な毎日」を支える大切な事です。この夏はぜひ、食事の内容や噛み方にも目を向けて、暑さに負けない体と歯を維持していきましょう。
2026年07月10日 09:00
そもそも”ロコモ”とはロコモティブシンドローム(運動器障害)の略語で、骨や筋肉、関節、人体、腱、神経などの運動器の障害により、日常生活での移動機能が低下した状態を指します。主な原因は、加齢による運動器の機能低下、骨折や関節疾患、筋力低下などの運動器疾患、がんやその治療による運動器障害、高血圧などの生活習慣病による影響、と言われています。
原因から考えてもこれまでは中高年に向けた言葉として使われていましたが、最近子どもに対しても使われるようになり、”子どもロコモ”という言葉ができ、その言葉通り、子どもでも日常生活での移動機能の低下がみられ問題視されるようになってきました。
さっそくですがまず、お子様と一緒に以下のロコモチェックをしてみてみましょう!
①片脚立ちがふらつかずに5秒以上できるか
②しゃがみ込めるか(途中で止まる、かかとが上がる、後ろに転ぶはダメ)
③肩が垂直に上がるか
④体の前屈で指が床につくか
どうでしたか、、、?
意外と大人の方でもできない項目があったかもしれないです。
お子様はどれか一つでもできない項目があった場合、”子どもロコモ”の可能性があります。
今回はその”子どもロコモ”について詳しくお話しします。
★子どもロコモの特徴★
まず子どもロコモの特徴として、
・片足立ちが苦手
・しゃがめない
・転びやすい
・姿勢が悪い
・すぐ疲れる
・手をまっすぐあげられない
・背骨を前屈させられない
といった症状があげられます。
現代こういった基本動作ができない子や、バランス能力・柔軟性が低下した状態の子が急増しています。そして物を投げる動作ができない、自身の倒立はおろか倒立する子を支えられない、廊下の雑巾がけの時に手で支えられず前歯を折ってしまうなど、少し前の時代には考えられなかったトラブルが日常生活でも起こってきています。
★子どもロコモの原因★
そんな子どもロコモになってしまう原因は以下のようにいくつかあげられます。
・車社会で外遊びや運動の減少
→小さなケガをせず手がうまく出せないことからかえって大きなケガをする→危険回避能力の低下
・低年齢の時からのゲームやスマホの時間の増加
→顎が出て猫背といった悪い姿勢をつくる
・運動経験の不足
→からだの柔軟性が低下
・超便利社会で便利になり過ぎた環境
→体験不足に繋がり体の使い方を学べない又は使わないことで衰える
(例:字を書かない、ドアノブがレバーに、蛇口は手をかざすだけで水が出る、体を動かさずリモコンで操作できる)
そんな子どもロコモですが、最近歯科でも取り上げらることが増えてきました。
それは、一見お口とは関係なさそうな子どもロコモですが、実は姿勢や運動機能だけでなく「噛む・食べる・お口の使い方(歯並び)」にも深く関係しているからです。
例としてお口と全身の発達のつながりを、年齢別に見てみましょう。
実は、赤ちゃんの頃の「ハイハイ」からすでに勝負は始まっています。 赤ちゃんはハイハイをしっかりすることで、肩甲骨や胸骨、骨盤といった「重力にあらがって立つための体幹」を育てます。
しかし最近は、十分ハイハイをしないまま、ソファやサークルなどを利用して早い段階で「つかまり立ち」や「歩行」に移行してしまう子が増えていると言われています。周囲の大人は「成長が早い」と喜びがちですが、まだ準備ができていない骨格や筋肉に無理な負担がかかり、結果として体幹や首の筋肉が未発達になってしまう原因になることもあります。 首の筋肉は「顎を正しく動かす」「スムーズに飲み込む(嚥下)」ための筋肉と深く連動しているため、赤ちゃん期のハイハイ不足は、将来の「クチャクチャ食べ」をしたり、お口の中で食べ物をうまくまとめられなかったりする「口腔機能発達不全」に影響してくるのです。
自分で椅子に座って離乳食や幼児食を食べられるようになるとても大切な時期です。そしてこの時期に重要となるのが、食事をするときの「足の裏の踏ん張り」です。足がしっかりと床についていることで、骨盤が立ち、背筋が伸びた正しい姿勢をキープできるようになります。大人用の椅子にそのまま座らせたり、足置き(フットレスト)のないハイチェアを使ったりしていると、子どもの足はぶらぶらと宙に浮いた状態になってしまいます。これでは体が安定せず、姿勢が崩れるだけでなく、噛むこと自体に集中できなくなります。
実は、「足の裏が床についていないと、噛む力が最大で約3割も落ちる」というデータがあります。足を踏ん張れないと奥歯でしっかり咀嚼ができないため、顎の骨に十分な刺激が伝わりません。結果として顎の発育が遅れ、将来的に永久歯が綺麗に並ぶスペースが足りなくなる(ガタガタの歯並びになる)原因を作ってしまいます。
姿勢を見るときは、「ひじ、骨盤、ひざ、足首」の4つが90度になっているか見てあげましょう。足が浮いている場合は簡易的な台やタオルを敷くことで安定させ、腰回りも安定していない場合はタオルを詰めて安定させてあげましょう。
小学生くらいになると、スマホやゲームの時間が増えたり外遊びが減ったりすることで、低下してしまった運動機能(子どもロコモ)がはっきりとした「姿勢の崩れ」として現れます。
よくあるのが、体幹が弱いために起こる「顎が出て猫背になる」という悪い姿勢です。机に向かって勉強するときや、ゲーム・スマホに熱中しているとき、頭が体より前に突き出た姿勢になりがちです。これにより首や肩の筋肉が緊張し、全身のバランスがさらに悪化します。姿勢が崩れて頭が前に出ると、下顎が後ろに引っ張られ、自然とお口が開きっぱなし(お口ぽかん・口呼吸)になりやすくなります。
通常、歯並びは「外側からの唇・頬の力」と「内側からの舌の力」のバランスで保たれていますが、お口がいつも開いていると、歯を内側から支える舌の力が弱まり、出っ歯やガタガタの歯並び(不正咬合)を引き起こす原因になってしまいます。
通常、歯並びは「外側からの唇・頬の力」と「内側からの舌の力」のバランスで保たれていますが、お口が常に開いていると、歯を内側から支える舌の圧力が弱まります。その結果、上の前歯が押し出されて「出っ歯(上顎前突)」になったり、歯が綺麗に並ばない「叢生(ガタガタの歯並び)」を引き起こす引き金になってしまいます。
このように、子どもの「体」と「お口」は繋がっています。また、赤ちゃん期から姿勢の基本が重要となってくることが分かります。
当院では、ただ虫歯を治すだけでなく、お子様の健やかな成長のために、姿勢やお口の機能(口腔発達)のアドバイスも行っています。
「うちの子、もしかしてロコモかも?」「姿勢や歯並びが気になる」という方は、定期検診の際などにぜひお気軽にご相談くださいね!
2026年04月10日 09:18
春の暖かさを感じる4月は、新年度のスタートや新生活の始まりなど、日常が大きく切り替わる時期です。環境の変化に合わせて生活リズムが変わりやすいこの季節は、実はお口のトラブルが起こりやすくなる時期でもあります。今回は、4月に特に意識したい口腔ケアのポイントや、季節特有のリスク、そして今年こそ習慣化したいメンテナンスについて詳しくお伝えします!
新しい生活環境に入ると、睡眠時間が変わったり、食事の時間が不規則になったりと、生活リズムが乱れがちです。それに伴い、歯磨きのタイミングが崩れることも多くなります。特に、忙しさや環境の変化から「つい寝落ちしてしまう」「朝の歯磨きを忘れてしまう」といったケースが増えると、プラーク(歯垢)が蓄積し、むし歯や歯肉炎を引き起こす原因となります。
また、4月は歓迎会や食事会が多い季節です。糖質やアルコールの摂取量が増えることに加え、食べる回数が増えると、口腔内が酸性に傾きむし歯になりやすい環境が続きます。「食べる回数が増える=むし歯のリスクが上がる」という点は意外と知られておらず、4月は特に注意が必要です。
春といえば花粉症の季節ですが、花粉症は鼻づまりによって口呼吸を引き起こしやすく、口腔内の乾燥を招きます。口の中が乾くと、唾液の自浄作用が低下し、むし歯・歯周病・口臭のリスクが高まります。
口腔乾燥を防ぐためのポイント
こまめな水分補給
加湿器の利用
鼻づまりの場合は耳鼻科での治療も検討
特に花粉症薬の一部には「口が乾きやすくなる副作用」があるものもあり、春先のお口環境は普段より不安定になりやすいことを覚えておきましょう。
新年度のスタートは「定期メンテナンスの習慣化」にも最適なタイミングです。
一般的には 3〜4ヶ月に1度 の定期検診がおすすめです。
これは、歯石の再付着や歯周病の進行スピードがこの期間に重なりやすいためです。
歯石の除去
プラークの徹底的な清掃
歯ぐきの状態チェック
むし歯の早期発見
歯磨き方法の見直し
特に4月は「新しいスケジュールが固まる時期」でもあるため、このタイミングで歯科メンテナンスを予約に組み込むと、その後の習慣として続けやすくなります。
新学期が始まる4月は、学校歯科検診が近づく時期でもあります。学校検診は大まかなチェックが中心のため、細かいむし歯や初期むし歯は見逃されることもあります。
特に見逃されやすいポイント
初期むし歯(白濁した斑点)
奥歯の溝の深いむし歯
歯並びの異常の初期兆候
歯ぐきの炎症
学校検診の前後に歯科医院でしっかり診てもらうことで、早期に対処でき、痛みが出る前に治療を終えることができます。
4月は環境変化によるストレスがかかりやすいため、無意識の食いしばりや歯ぎしりが増える時期でもあります。
これらの習慣は自覚がないまま進行し、以下のような症状を引き起こすことがあります。
朝起きると顎が疲れている
こめかみが痛い
歯がしみやすい
奥歯がすり減っている
知らないうちに歯が欠けている
対策としてマウスピースの使用も効果的です。また当院ではボツリヌス療法もやっております。気になる方はお気軽にスタッフまでお声掛けください。
寝ている間は細菌が最も増えるため、夜のケアが最重要です。
歯ブラシだけでは汚れが取れません。
補助としては有効ですが、歯磨きの代わりにはなりません。
4月は新たな環境への期待と忙しさが重なり、ついお口のケアが後回しになりがちです。しかし、この時期にしっかりとメンテナンスを行い、正しい習慣をスタートさせることで、年間を通して健康なお口を維持することができます。
むし歯や歯周病は「気づいたときには進行している」ことも多いため、4月のタイミングで一度チェックにお越しいただくことを強くおすすめします。新生活が始まるこの季節、ぜひご自身やご家族のお口の健康を見直してみてください。
2026年03月10日 10:00
こんにちは!公園通り歯科です。
いきなりですが、私たち日本人は食物繊維が不足気味なのはご存じでしょうか?
食物繊維は、腸の働きを助け、便通を整え、さらに生活習慣の予防にも役立つ第6の栄養素として重要視されています。
日本人は、昔から野菜や海藻、きのこなどの食物繊維を多く含む食材を食べてきました。
しかし、現代の日本人の食物繊維平均摂取量は、戦後直後と比べて約半分に減少し、国が定める摂取目標量を大きく下回っています。これは、食の欧米化により肉の摂取量が増え、穀物や野菜の摂取量が減少したことが主な原因と考えられています。
日本人の食物繊維の摂取目標量は18~21gですが近年の食物繊維の摂取量は約14gです。
歯科と食物繊維がどのような関係があるのでしょうか?
食物繊維が豊富な食品(野菜、果物、全粒穀物、海藻など)は、基本的に「噛み応え」があるものが多いです。噛むことで唾液がしっかり分泌され、唾液の効果により虫歯や歯周病の予防につながります。また、噛む行為は顎の発育や口腔機能の維持にも役立ちます。
食物繊維を含む食品を摂取することで、口内環境が改善する効果が期待されます。特に硬い繊維質の食べ物を噛むことで、歯や歯茎を刺激し、汚れを自然に落とす手助けになることもあります。これにより、歯垢除去や歯茎マッサージの効果も得られます。
逆に、多くの方が食物繊維摂取不足のために口内環境が悪化しやすい条件が整ってきているのです。
それでは食物繊維について詳しくお話していきます。
それではどのようなところに食物繊維が入っているか見てみましょう!
主食
・白ごはん1膳(約150g):0.5gg
・玄米ご飯1膳(約150g):2.1g
・干しうどん1人前ゆで(約200g):1.4g
・食パン6枚切り1枚(約70g):1.5g
野菜・果物
・ごぼうゆで(100g):6.1g
・しいたけゆで(100g):4.4g
・さつまいも皮付き・蒸し(約280g):3.9g
・バナナ1本(約80g):0.9g
食物繊維には、水に溶けない不溶性食物繊維と水に溶ける水溶性食物繊維があります。食物繊維を多く含む食品も、不溶性がほとんどです。したがって水溶性食物繊維は摂りにくいことが分かりますね。
ではこの2つの食物繊維の働きはどのように違うのでしょうか?
不溶性食物繊維は、水分や老廃物を吸着し、弁のかさを増やします。蠕動運動を活発化し、排便を促します。例えば、ごぼう、玄米、きのこ類、エビ・カニの殻などが該当します。
水溶性食物繊維は、腸内細菌の栄養源となり、腸内環境を整えます。血糖値の上昇やコレステロールの増加を抑えます。そして水溶性食物繊維にはさらに、発酵性でも分類されます。水溶性の食物繊維には、腸内細菌によって発酵されやすいものとされにくいものがあります。同じ水溶性食物繊維でも、発酵性が高い方が短鎖脂肪酸を多く作ることができます。水溶性食物繊維に含まれるものは、リンゴや海藻・ごぼう・玉ねぎ・こんにゃくなどに豊富に含まれます。
短鎖脂肪酸とは発酵性食物繊維やオリゴ糖などが腸内細菌により発行分解されてできる酸のことです。腸のエネルギー源となって、腸を元気にしてくれます!
不溶性・水溶性食物繊維は働きが異なるため、どちらもバランス良く摂取することが大切です。摂りにくい水溶性食物繊維は、栄養補助食品(サプリメント)を上手に取り入れることもおすすめです。
では短鎖脂肪酸についてもう少し詳しく見ていきましょう!
短鎖脂肪酸とは腸の栄養素になってくれるといいましたが実際にどのようなことをしてくれているのでしょうか?
・腸の蠕動運動を促進→便秘解消
・ミネラルの吸収を助ける
・肝臓での脂質合成を抑制→コレステロールを下げる
・免疫力を高める
・腸のエネルギー源になる
・腸内が酸性に保つ→善玉菌がすみやすい
ではなぜ腸内環境が整うだけでこのような効果が出るのでしょうか。
私たちの腸内には約1000兆個もの腸内細菌がすんでおり、人それぞれ持っている菌の種類や数は異なります。
最近ではその多様性、つまりいろんな種類の菌がバランスよくいることが重要であるとも言われています。そんな腸内環境は大きく善玉菌と悪玉菌に分けられ、常に勢力争いをしています。
善玉菌が優勢になると…美肌、整腸作用、免疫力アップ、正常便など
悪玉菌が優勢になると…むくみ、肌荒れ、冷え、下痢、便秘など
善玉菌は良いイメージ、悪玉菌は悪いイメージというのはあったと思います。実際に体にもこのような体調の変化をもたらすのです。
そして善玉菌はただ取ればいいというわけではないのです。
腸内環境に良い食品といったらヨーグルトを思い浮かぶ方が多いのではないでしょうか。発酵食品に含まれるビフィズス菌や乳酸菌などをプロバイオティクスといいます。しかし、いくら善玉菌を摂取しても腸に定着しなければそのまま便として排出されます。
そこで登場するのがプレバイオティクスです。善玉菌の餌となり、銭玉菌を増やしてくれる水溶性食物繊維やオリゴ糖が該当します。このプレバイオティクスとプロバイオティクスを一緒に取るのがシンバイオティクスです。善玉菌を摂取しながら、腸内環境を整え、効果がさらに高まるといわれています。
そして当院にもプロバイオティクスに該当するロイテリ菌というものを販売しております。この商品は菌が生きたまま腸まで行く乳酸菌を使用されているため、シンバイオティクスまでするのが面倒な方にもとってもおすすめになっています。またサプリメントというよりもお菓子感覚ではじめることがき、腸内環境から口内環境の改善まで促してくれます!当院でも腸内環境を改善したい方、お口の環境を変えたい方がご愛好いただいております。気になった方はどうぞお気軽にスタッフまでご相談ください!
食物繊維はお通じをよくする効果が知られていますが、ほかにもたくさんの効果があることを知っていただけましたか?
腸のことをあまり気にされていなかった方でも、最近意識されている方でも今が腸内環境を変えるチャンスです!
歯科と食物繊維は一見無関係に思えますが、噛むことによる唾液の分泌促進や自然な口内環境の改善につながるため、どちらも健康を支える重要な要素です。
まずは毎日食物繊維+5~10gの食物繊維を心がけましょう!!
2026年02月10日 09:43
2月は一年の中でも特に寒さが厳しく、体調を崩しやすい季節です。
また、バレンタインや受験シーズン、年度末に向けた忙しさも重なり、生活リズムが乱れがちになる時期でもあります。
そんな中で、意外と見落とされやすいのが 「血糖値」と「お口の健康」の関係 です。
歯科と血糖値のつながりは一見遠いように見えますが、実は密接に関わっています。特に、糖尿病や高血糖は歯周病を悪化させる大きな要因であり、逆に歯周病が血糖値コントロールを乱すことも分かっています。
今回は、管理栄養士の視点から 2月に気をつけたい血糖値とお口の健康 について、季節ならではのポイントを含めてお伝えします。
まずはじめに知っていただきたいのは、
血糖値が高いと歯周病が悪化し、
歯周病があると血糖値も上がりやすくなる
という“悪循環”が存在することです。
血糖値が高い状態が続くと血管がもろくなり、炎症が起こりやすくなります。
その結果、歯ぐきの免疫力が落ち、歯周病菌に対して抵抗力が低下します。
歯ぐきが腫れやすい
出血しやすい
歯周病が進行しやすい
という症状が出やすくなり、治療に時間がかかるケースも増えます。
歯周病菌が出す炎症物質は、血液を通じて全身に影響します。
これがインスリンの働きを妨げ、血糖値を上げてしまいます。
つまり、
糖尿病がある → 歯周病が悪化
歯周病がある → 糖尿病の悪化リスク
というサイクルが起こりやすくなります。
2月は風邪やインフルエンザ、などで免疫が下がる季節です。
その分、歯ぐきの炎症も起こりやすいため、血糖値管理がいつも以上に大切になってきます。
寒さやイベントが重なる2月は、意外な落とし穴が多い時期です。
冬は体温を維持するため血糖の利用量が増えることもありますが、
同時に運動量が減ってしまいがちで、結果として血糖値が乱れやすくなります。
チョコレートの摂取量が増える時期。
チョコレートは糖質・脂質が多く、血糖値の急上昇を引き起こしやすい食べ物です。
もちろんチョコを食べてはいけないわけではありませんが、**“食べるタイミング”と“量”**がとても重要です。
冬はホットドリンクを飲む機会が増えます。
カフェオレ
ココア
はちみつ入り紅茶
甘酒
などは“飲むお菓子”と言われるほど糖質量が多く、血糖値を上げやすい飲み物です。
ここからは、歯科の管理栄養士として特におすすめしたい食生活のポイントを紹介します。
食べる順番はとても重要です。
野菜 → たんぱく質 → 炭水化物(糖質)
この順番を意識するだけで、血糖値の上昇はゆるやかになります。
特におすすめの冬野菜は以下の通り:
ほうれん草
白菜
大根
ブロッコリー
根菜
食物繊維が多く、満腹感も得られやすいため、食べすぎ防止にも役立ちます。
バレンタインシーズンで甘いものを楽しみたい方には、次の選択肢がおすすめです。
カカオ70%以上のチョコレート(GIが低め)
ナッツ類
ヨーグルト(無糖)
りんご・いちごなど冬の果物(食べすぎは注意)
特にカカオ濃度の高いチョコレートはGIが低く、血糖値の上昇が緩やかです。
冬のホットドリンクは次のように工夫してみましょう。
ココアは無糖のものを使用
甘酒は薄めて飲む
はちみつは小さじ1以下に
カフェオレは無糖+牛乳の量を増やす
紅茶や緑茶は基本的に無糖
“飲み物の砂糖”は気づきにくいので注意が必要です。
血糖値が高い状態は、歯周病菌が増えやすい環境です。
そのため、食後30分〜1時間以内の歯磨きが非常に効果的です。
歯ブラシ
歯間ブラシ
フロス
マウスウォッシュ
なども適宜活用して、お口の中の細菌を減らしましょう。
歯科では、「お口の清掃」「歯周病治療」に加えて、管理栄養士による栄養相談を通して血糖値ケアも行えます。
● 食事の回数・タイミング
● 血糖値が上がりにくい食べ方
● 甘いものとの上手な付き合い方
● 歯周病予防につながる栄養素(ビタミンC・D・オメガ3など)
これらを組み合わせて、個々の患者さんに合ったアドバイスが可能です。
“歯科で血糖値?”と思われる方もいますが、
歯周病治療と血糖値改善が同時に進むことは珍しくありません。
寒さ・イベント・生活リズムの乱れが重なる2月は、血糖値が不安定になりやすい季節です。
そして血糖値の乱れは、歯周病の悪化や免疫力低下につながり、お口の環境にも大きく影響します。
血糖値ケア × 歯周病予防 × 正しい食習慣
これを組み合わせることで、体もお口も健康に春を迎える準備ができます。
当院では、管理栄養士による食事相談も行っています。
気になる症状がある方、食生活を見直したい方はお気軽にご相談ください。
2025年12月10日 09:05
12月に入り、街中もいよいよ年末の雰囲気が漂ってきました。仕事や学校の予定も慌ただしくなり、忘年会やクリスマス、年越し準備などイベントごとが増える時期です。そんな中でつい後回しになりがちなのが「お口の健康管理」。しかし、年末は歯科にとって非常に大切なタイミングでもあります。
今回は、「12月に歯科受診をおすすめする理由」や「冬に多いお口のトラブル」、「年末年始に向けて気を付けたいポイント」などをまとめ、皆様のお口の大掃除のお手伝いができればと思います。
お口の中は、毎日の食事や生活習慣の影響でどうしても汚れが溜まりがちです。特に歯石はご自身のブラッシングだけでは取り除くことができず、放置することで歯周病の原因となります。
年末年始は多くの歯科医院が休診になります。「急に歯が痛くなった」「詰め物が取れた」といったトラブルが起きても、すぐに受診できない可能性があります。
12月中に一度チェックを受けておくことで、年始の不安をグッと減らすことができます。
冬になると、外に出た瞬間の冷たい空気を吸い込んだだけで「キーン」と歯がしみることはありませんか?
これはまさに知覚過敏の代表的な症状です。
知覚過敏は、歯の表面を守っているエナメル質がすり減り、内側の象牙質が露出することで起こります。特に、
歯ぎしり・食いしばりによる負荷
強すぎるブラッシングによる磨耗
酸性飲料の摂りすぎによるエナメル質の溶出
などが原因となり、冬の冷たい空気や飲み物で症状が一気に強まることがあります。
「最近なんだかしみる」「寒い日は特に痛い」という方は、早めのケアが大切です。市販の知覚過敏用歯磨き粉で改善する場合もありますが、症状が続く場合は歯科医院でのコーティングや咬合のチェックが効果的なこともあります。
「冬だけしみるから大丈夫」と放置せず、気になる方はお気軽にご相談ください。
気温と湿度が下がる冬は、口の中も乾燥しやすくなります。
口が乾くことで菌が繁殖しやすくなり、
虫歯のリスク上昇
口臭の悪化
歯周病の進行
などにつながります。水分補給や加湿器の活用、口呼吸をしない習慣づけが大切です。
12月は忘年会やクリスマスなどで、お酒・甘いものを口にする機会が増えます。
特に注意したいのは以下の食べ物や飲み物です。
チョコレート・ケーキ
カラメル・飴などの粘着性の高い甘い食品
酸性度の高いワインやチューハイ
深夜の夜食
「頻度が多い」「ダラダラ食べる」ことが、虫歯の最大のリスクです。
家庭のブラッシングでは取りきれないバイオフィルム(細菌の膜)を専用の器械で除去します。
歯の表面がツルツルになり、虫歯・歯周病予防に効果的です。
歯周病は痛みがなく進行し、気づいた時には重症化していることも。
定期検診で歯ぐきの状態を確認し、歯石をしっかり取り除きましょう。
年末年始は人と会う機会やイベントが増えるため、歯を白くしたいと希望される方が増えます。
また、古い詰め物や被せ物が劣化していないか確認することも大切です。
帰宅が遅くなる日でも、寝る前の歯磨きだけは忘れずに。
アルコールは口の中を乾燥させ、細菌が増えやすくなります。
寒さやストレスで食いしばりが増えやすい季節。
当院では、必要に応じて咬筋の状態を測定する機器を用いて、噛む力の強さや筋肉の緊張具合をチェックしています。
過度な食いしばりがある場合は、就寝時のマウスピースで歯や顎を守ることができます。
さらに症状によっては、咬筋の緊張を和らげるボツリヌス療法についてご相談いただくことも可能です。
「朝起きるとあごが疲れる」「歯が欠けやすい」「家族に歯ぎしりを指摘された」など、気になる症状があればお気軽にご相談ください。
忙しい12月こそ、お口のケアを丁寧にすることで、新しい年を気持ちよく迎えることができます。
「しばらく歯科に行っていない」
「気になるところがあるけれど後回しにしている」
そんな方は、ぜひこの機会に受診をご検討ください。
当院では、年末にかけて予約が混み合う傾向があります。
定期検診やクリーニングをご希望の方は、どうぞお早めにご連絡ください。
皆様のお口の健康を守るお手伝いができれば幸いです。
2025年11月10日 10:00
こんにちは、公園通り歯科です!
本日は食事のカウウンセリングの際にもよく症状がみられる「貧血」についてご紹介させていただきます。
貧血といえば、目まいや立ち眩みを思い浮かべますよね。貧血の症状はそれだけではなく、疲れやすくなったり、肌荒れ、動機、爪の変形(薄く割れやすくなる)など皆さんの生活に支障をきたす症状が多くあるんです!
また、妊婦さんが貧血だと、低体重児出産や死産のリスクが増えるという報告もあります。将来子供を産みたい女性にとっても貧血対策は重要です。
そして歯医者でよくみられるのが、嘔吐反射が激しい方です。実はそのような症状が強い方は鉄が不足している場合もあります。
もし貧血と嘔吐反射が頻繁に関連していると感じる場合は、医療機関で診断を受けることを強くおすすめします。
鉄分の最も重要な働きの一つ、酸素の運搬。鉄分が不足すると、酸素が十分に体に行きわたらないため、細胞レベルで元気がなくなり、不調が出やすくなってしまいます。
鉄分は、脳の正常な働きをコントロールするために必要です。やる気を高めたり、楽しい気分にさせたりするのは、脳細胞の間で神経伝達物質が信号を送ることで起きています。その神経伝達物質をつくるときに、鉄分が必要となります。
鉄分はコラーゲンの生成に関係します。コラーゲンを作るには、鉄・タンパク質・ビタミンCが必要なのです。
骨の健康にはカルシウムと思いがちですが、鉄分も欠かせません。カルシウムに加えてタンパク質、鉄分がそろうことで丈夫な骨が作られます。
鉄分は免疫に関わる白血球の働きに関係しています。鉄分が不足すると免疫力が落ちるので、風邪を引きやすかったり長引きやすかったりします。
鉄不足によって以下のような口腔内の症状が現れることがあります。
鉄不足により粘膜が弱くなり、口内炎や口角炎が発生しやすくなります。これらは痛みを伴うことが多く、食事や会話に支障を来すことも。
鉄が不足すると舌の粘膜が薄くなり、「ツルツルした舌」や「舌の痛み」が現れることがあります。これを萎縮性舌炎と呼びます。
鉄が不足すると全身の免疫機能が低下しやすくなります。その結果、歯周病や虫歯などの細菌感染のリスクが高まる可能性があります。
日本人女性の鉄の1日の推奨量は10.5㎎です。
鉄分を10㎎摂るためには・・・
・納豆(1パック50g):約7パック
・ほうれん草:約550g
・牛レバー:約250g
・かつお:約500g
・ひじき:約20g
また鉄分は「吸収しにくい栄養素」で、平均10%程度しか体内に吸収されません。
ビタミンCと一緒に摂取することで吸収促進できます。
動物性たんぱく質にはヘム鉄を有効に利用されるように働きかけ、非ヘム鉄の吸収率を高める効果があります。
胃酸も鉄の吸収には不可欠。ゆっくり噛むことで胃酸が十分に分泌されて鉄の吸収がよくなります。
毎日の食事でこのようなことを意識することで鉄分の摂取量は増えていきます。これでも難しい場合はサプリメントを活用していきましょう。当院でも鉄のサプリメントを2種類販売しております。気になった方はお気軽にスタッフまでお問い合わせください。
体内の鉄分が多ければいいというわけではありません。過剰摂取によって引き起こされる症状には、吐き気・下痢・嘔吐などがあります。私たちの体には体内の鉄分を一定に保とうとするメカニズムが備わっています。しかし、頻繁な静脈注射や輸血などの直接血管内に鉄分を入れると過剰症の危険が懸念されます。
当院で取り扱いのある鉄のサプリメントには過剰症の心配はありませんので、安心して活用されてください。
では貧血とはどのような状態を言うのでしょうか?
一般的には、ヘモグロビン値が男性で13g/dl、女性で12g/dl、高齢者で11g/dlで貧血と診断されます。しかし、ヘモグロビン値が正常であっても、体内の鉄分(貯蔵鉄)が欠乏している潜在性鉄欠乏=隠れ貧血が問題とされています。なんと約60%の人が隠れ貧血と言われているのです。
ヘモグロビンとは、赤血球の中にあるたんぱく質の一種です。酸素と結合する力が強く、全身に酸素をいきわたらせる重要な役割を担っています。成人の体内にはおよそ3~5gの鉄分が存在し、そのうちの70%がヘモグロビンに取り込まれ、体内に酸素を運ぶサポートをしています。25%は肝臓や脾臓に蓄えられていて「貯蔵鉄」と呼ばれます。残りの5%は体内での鉄の受け渡しに血液中に存在する「血清鉄」です。
では貧血にはどのような種類があるのでしょうか?
鉄欠乏性貧血は、体内の鉄分が不足して血液中のヘモグロビンが十分に作れなくなる病気です。これにより、全身が酸素不足になり、疲れやすくなるだけでなく、口の中にもさまざまな影響を及ぼします。貧血と診断された方の約7割は、鉄分不足が原因でおきる鉄欠乏性貧血です。
これはビタミンB12または葉酸の欠乏によって、体内で正常に赤血球が成熟できなくなることで発生します。ビタミンB12と葉酸は赤血球を作る際にDNAを合成するために必要不可欠であり、これらが不足すると赤血球の生産が阻害され、異常に大きな未熟な赤血球(巨赤芽球)が骨髄や血液中に残ります。巨赤芽球は正常な赤血球よりも脆弱で、寿命も短いため、貧血が進行してしまいます。
赤血球が通常よりも早い速度で破壊されることで起こります。通常、赤血球は120日ほどの寿命がありますが、この状態では赤血球が過早に壊され、骨髄での新しい赤血球の生成が追いつかないため、貧血の状態となります。
骨髄における造血能力が低下し、赤血球、白血球、血小板などの血液成分が十分に作られなくなることで発症する病気です。この疾患の主な特徴は、血液全体の細胞数が減少する汎血球減少です。
上記のように様々な貧血が存在します。
貧血が診断された方は、ヘモグロビン値が戻ってからも貯蔵鉄が充足するまで2~3か月しっかり鉄分補給しましょう。
貧血は全身の健康だけでなく、お口の健康にも影響を及ぼす重要な疾患です。貧血が原因で歯ぐきや粘膜の健康が損なわれることも少なくありません。定期的な歯科検診や日常的なセルフケアはもちろんのこと、貧血の症状が気になる場合は早めに医師や歯科医師に相談することをおすすめします。健康なお口と体のために、日々の生活習慣や食事にも気を配りましょう。
2025年09月10日 12:40
こんにちは!公園通り歯科です。
9月に入り、少しずつ秋の涼しさが感じられる季節となりましたね。季節の変化は心身にさまざまな影響を与える時期でもありますが、体調管理はもちろん、お口の健康管理もお忘れなく!
本日は多くの患者さんが罹患・リスクがある「歯周病」について少しお話ししたいと思います。
歯周病は、症状が進むまで気づきにくい病気であり、そのままにしておくと歯を失う原因となることもあります。実は季節の変わり目は体調だけでなく、お口の中にも変化が起こりやすい時期。ストレスやホルモンバランスの変化が歯周病のリスクを高めることもあるのです。
歯周病って聞いたことあるけど、私には関係がない・・と考えてはいませんか?
なんと日本人が歯を失う原因の第1位となっています。高齢になったら入れ歯になる方が多いですが、多くの方は歯周病が原因です。そして35歳以上の方の8割以上の人がかかっている無視できない国民病です。
歯周病とは、歯を支えている歯ぐきや骨などの組織が炎症を起こし、徐々に破壊される病気のことです。
主に歯と歯ぐきの間に溜まったプラーク(歯垢)にいる細菌が原因で起こります。プラークは黄白色で粘着性があり、歯の表面に頑固にこびりつきます。ブラッシングを怠ると歯と歯肉の境にプラークがたまり、歯周組織に炎症を起こして破壊していきます。
初期段階では「歯肉炎(しにくえん)」と呼ばれ、歯ぐきが赤く腫れたり出血しやすくなりますが、痛みはあまりありません。この段階では、皆さん自覚症状はありません。
進行すると「歯周炎(ししゅうえん)」になり、歯ぐきだけでなく歯を支える骨も溶けてしまいます。実はこの段階でもほとんどの方が自覚症状はありません。
最終的には歯が抜けてしまうこともあります。歯周病は歯が抜けそうな時にやっと自覚症状が生まれます。しかしその時には、抜歯の選択肢しか残っていないケースが多いです。初期・中期の段階で発見し治療を行う事が重要になります。
また、歯周病は口内だけでなく、全身の健康にも影響を与えることがありると指摘されています。
歯周病が様々な疾患や全身状態に悪影響を及ぼすおそれが指摘されています。例えば、アルツハイマー病、脳血管疾患、心臓疾患、骨粗鬆症、糖尿病や妊婦さんの場合は早産や低体重児出産などに影響を及ぼすと言われています。
歯周病がおびやかすのは歯や歯肉の健康だけでなく、あなたの全身の健康なのです。
様々な生活習慣が歯周病を引き起こしたり、歯周病を悪化させたりすることがあるので注意が必要です。
歯周病は、歯を支えている歯茎(歯肉)や歯槽骨に影響を与える病気です。主な原因は、歯垢(プラーク)に含まれる細菌が歯茎に炎症を引き起こし、進行すると歯を支える骨が溶けてしまうことです。以下が特徴です。
虫歯は、歯そのものに起こる病気で、歯のエナメル質や象牙質が酸によって溶かされることが原因です。以下が特徴です。
どちらも適切な予防と早期治療が必要ですので、定期的な歯科検診と正しい歯磨きを心がけましょう。
煙草に含まれる有害物質が歯周組織の破壊を促進します。
歯ぎしりや食いしばりは歯や歯周組織に大きな力をかけ歯周病を進行させていしまいます。
栄養のバランスの偏った食事は歯周組織にも悪影響を及ぼします。また、糖分が高い食物はプラークの栄養源になります。
口呼吸の癖があると、口の中が乾燥してプラークがたまりやすくなります。また、唾液による自浄作用がなくなり、細菌の活動が高まります。
肥満やメタボリックシンドロームの人は、歯周病になりやすいというデータがあります。
精神の緊張状態は体の抵抗性を弱め、歯周病を悪化させると考えられています。
歯を健康にするには、歯だけ治せばよいわけではありません。心身の健康も大切なのです。
当院でも多くの患者さんが歯周病に罹患されています。もしかしたら皆さんも歯周病かもしれません。
簡易的なものになりますがセルフチャックを行ってみましょう。
当てはまるものはありましたか?
当院では、歯周病の予防や治療にも力を入れておりますので、この秋、お口の健康を見直す良い機会としてぜひご相談ください。季節とともに皆様のお口が健やかであることを願っております。
2025年08月10日 12:11
こんにちは!公園通り歯科です。
歯が溶ける疾患は、虫歯だけではありません。口腔内の細菌由来でない酸が直接歯を溶かす「酸蝕症」というものがあります。口腔由来出ない酸といっても想像できませんよね。例えば、飲食物、薬剤、胃液などに含まれる酸などがあります。酸蝕症は虫歯のように痛みを伴うことなく静かに進行するため、気づいたときにはすでに歯がダメージを受けていることがあります。
なんと酸蝕症の有病率は成人の30%と言われています。多くの患者さんは自覚症状がなく、「歯が欠けたので診て欲しい。」、「歯がしみる。」、「歯が削れた。」というご相談で来院されます。
酸蝕症(さんしょくしょう)は、飲み物や食べ物、または胃酸などの酸が原因で歯の表面(エナメル質)が溶けてしまう状態を指します。これにより、歯が薄くなったり、知覚過敏が起きることがあります。
初期の症状としては、歯がツルツルとし、光沢のある歯になります。歯の表面が酸で溶かされることで、エナメル質がなめらかになり、通常のザラザラ感が減ります。そのため、歯が本来の状態よりも「テカテカ」「輝いている」ように見える場合があります。
酸蝕症が進行すると、エナメル質が薄くなり、その下の象牙質(少し黄色みがある部分)が透けて見えることで、歯が黄ばんだり暗く見えるようになります。また、酸によって歯の先端や噛み合わせの部分が溶けてしまい、歯の長さが縮んだように見えることがあります。さらに、柔らかい象牙質が直接露出し、歯の表面が削られることで、違和感のある凹凸が発生します。
症状としては、知覚過敏が発症されることが多いです。溶かされたエナメル質の下にある象牙質が外部の刺激に敏感になり、熱いものや冷たいものがしみたり、食事中やブラッシング中に痛みを感じたりすることがあります。また、刺激が直接神経に伝わりやすくなるため、甘いものや酸っぱいものがしみる感覚が出ます。酸による強度が低下しているため、ちょっとした衝撃や硬い食べ物を噛むだけで、歯の先端や一部が欠けることがあります。加えて、歯の形が変わり、噛み合わせがズレることで不快感が生じる場合があります。
このように症状が進行すると、虫歯になりやすくなる、歯の修復が必要になるなど、歯科医による治療が不可欠な状態になる可能性があります。初期の段階で気付くことが予防・治療にはとても重要です。
口腔内は通pH7の中性となっており、歯の表面(エナメル質)が溶けるpHは5.5、その中の歯(象牙質)や幼若永久歯(生えて間もない永久歯)が溶けるpHは6とされています。しかし、私たちが口にする食べ物にはこれよりも低いpHが多くあります。
実際に目にしたことある食品のpHを見て見ましょう。
コーラ:pH2.7、お酢:pH2.8、味ぽん:pH3.9、ヨーグルト:pH3.9、ハイボール:pH3.0、炭酸水:pH4.2
コーヒー:pH6.0、牛乳:pH6.8 、お茶:pH6.9
*商品によって多少の誤差が生じます。
pHが低いほど酸性が強く、pHが1下がると酸性度は10倍強くなるのです。虫歯に関わる細菌が出す酸は強くてもpH4程度なので、コーラはその10倍以上強い酸だということが分かります。同じpHでもクエン酸が加わるとエナメル質では3倍、象牙質では5倍、歯が溶けやすくなると言われています。
では酸蝕症を引き起こさないためには何を食べたらよいのか?と疑問に思いますよね。大半の飲食物はpHを参考に判断すればよいのですが、pHが低いのにもかかわらず酸蝕症を引き起こさないものもあります。例えばヨーグルトはpH3.9ですが、カルシウムやリン酸が豊富に含まれているために歯は溶けません。そのほか、牛乳やコーヒーや紅茶、味が付いていない炭酸水、ビールも問題ありません。一方、ローズヒップティーなどのハーブティーの一部や、レモンティー、野菜ジュース、レモン味のタブレットやのど飴などは酸蝕症のリスクがあるので注意が必要です。
・酸性のものを飲食する直前に歯磨きをしないようにしましょう。歯を保護するたんぱく質の膜がとれてしまいます。
・やわらかい毛の歯ブラシと高濃度のフッ化物歯磨剤を使いましょう。
・フッ化物を含まない酸性の歯磨剤や洗口液は避けましょう。
・歯科での定期的なフッ素塗布がおすすめです。
・酸性を流す、水で口をゆすぎましょう。
・嘔吐を繰り返してしまう場合は、フッ化物はフッ化物配合洗口液で洗口しましょう。あるいは、チーズ、無糖ヨーグルト、牛乳などの乳製品をとることがおすすめ!
・酸の含まれていないノンシュガーのガムや飴で、酸を出すようにしましょう。ただし、歯の状態によっては、ガムを噛むと歯が削れることがあるので注意しましょう。
酸蝕症から歯を守るためには原因の改善が重要です。飲食の週間や胃酸の逆流やクエン酸のサプリメントなどと原因は一人ひとり異なります。
一度当院でご相談をされてみてはいかがですか?当院では管理栄養士が2人在籍しています。お気軽にご相談ください。
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