歯ぎしり・食いしばりを 「食」から見直す【山陽小野田市公園通り歯科】

2026年06月10日 10:10

歯ぎしり・食いしばりを「食」から見直す

夜中に「ギリギリ」という音で家族に指摘されたことはありませんか?あるいは、朝起きたときに顎が重だるく感じたり、頬の内側に噛み跡がついていたりすることはないでしょうか。それは歯ぎしり食いしばりのサインかもしれません。

歯科的な問題として語られることの多いこれらの習癖ですが、実は「何を食べるか」「どのような栄養状態にあるか」が深く関わっています。本記事では、管理栄養士の観点から、歯ぎしり・食いしばりの原因と、食事・栄養からできるアプローチをわかりやすく解説します。

 

 

歯ぎしり・食いしばりとは?

歯ぎしりとは、上下の歯を横にこすり合わせる行為で、就寝中に起こることがほとんどです。一方、食いしばりは上下の歯を強くかみ合わせる行為で、日中・夜間を問わず起こりやすく、自覚がないまま続いているケースも少なくありません。

どちらも「ブラキシズム」と総称され、歯や顎関節に多大な負担をかけます。健康な成人が食事中にかける力はおよそ 30〜80kg 程度ですが、睡眠中の歯ぎしりではその数倍もの力がかかることがあると言われています。これが慢性的に続くと、歯の磨耗・欠け、知覚過敏、顎関節症、頭痛・肩こりなど、全身にわたる影響をもたらします。

※知っておきたいポイント: 歯ぎしり・食いしばりは「癖」ではなく、身体的・精神的なサインである場合がほとんどです。
             そのため、原因を多角的に探ることが改善への近道です。

なぜ起こる?ストレスと栄養不足の深い関係

歯ぎしり・食いしばりの原因は、心理的ストレス、睡眠の乱れ、噛み合わせ、遺伝など複数の要因が絡み合っています。なかでも注目されているのが、ストレスと栄養状態の関係です。

強いストレスを感じると、体は「戦うか逃げるか」の緊張モードに入り、自律神経のバランスが崩れます。このとき顎の咬筋や側頭筋は緊張しやすくなり、睡眠中も緩みにくい状態が続きます。さらにストレスの多い生活は食欲不振や偏食を招きやすく、神経・筋肉の働きに欠かせない栄養素が不足しがちになります。この悪循環を断ち切る鍵のひとつが、毎日の食事です。

 

積極的に摂りたい3つの栄養素

管理栄養士として特に注目してほしい栄養素が3つあります。これらが慢性的に不足すると、筋肉や神経の過剰興奮が起きやすくなり、歯ぎしり・食いしばりの症状が強くなる可能性があります。

①鉄

脳内の神経伝達物質(セロトニン・ドーパミン)の合成に必要。不足すると睡眠が浅くなり、夜間の歯ぎしりが起きやすくなる。女性は特に意識して補いたい栄養素。

②マグネシウム

筋肉の弛緩・神経の鎮静に働く最重要ミネラル。不足すると筋肉がこわばりやすくなり、就寝中の顎の緊張が続く原因になる。現代の食生活では特に不足しがち。
③適度な糖質

脳・神経のエネルギー源。極端な糖質制限は脳の働きを低下させ、ストレス耐性を下げる。精製された白砂糖より、玄米・さつまいも・果物など質のよい糖質を選ぶことが大切。
※ポイント
マグネシウムはカルシウムと組み合わせて摂ることで効果的に働きます(理想比率はCa:Mg=2:1)。また鉄の吸収にはビタミンCが助けになるため、鉄を含む食材とビタミンC豊富な野菜や果物を同じ食事で取り入れる工夫をしてみましょう。糖質は「量」より「質」が大切です。
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