インビザライン中のホワイトニングでの注意点について

2022年06月13日 18:14

乱れた歯並びを正しい歯列に改善するための矯正治療の中でも、マウスピース矯正はホワイトニングが同時にできるということもあり、人気を集めています。しかしマウスピース矯正中に行うホワイトニングの中でも、注意すべき点があります。それはいったいどういうことなのでしょうか。

マウスピース矯正のメリットのひとつである矯正中のホワイトニング

ワイヤー矯正にもメリットはありますが、インビザラインに代表されるマウスピース矯正には、ワイヤー矯正にはないメリットがあり、そのメリットを生かして矯正治療を進めていくことで治療中のモチベーションを保ちやすくなります。マウスピース矯正のメリットには

・取り外し式で歯磨きや食事がしやすい

・透明で目立ちにくい

・矯正中でもホワイトニングができる

などがあげられます。その中でも矯正中にホワイトニングができることは、審美性を向上させることでさらに矯正治療のモチベーションを保つ上で有効な手段ではないかと思います。

ホワイトニングには歯科医院で行うオフィスホワイトニングと、自宅で行うホームホワイトニングがあり、マウスピース矯正中は手持ちのマウスピースを使ってホームホワイトニングを行うことができます。矯正中に歯が白くなっていくのを実感すると、きっとワクワクして「矯正も頑張ろう!」という気分になることと思います。

しかしマウスピース矯正中のホワイトニングで気を付けなければいけない点があります。それはいったい何でしょうか。

アタッチメントを付けている間のホワイトニングは避けて

インビザラインでの治療中に、歯の表面に米粒のような小さな突起物を付けることがあります。この突起物を「アタッチメント」といい、マウスピースが歯にしっかりと固定され、歯に力を加えるためのものです。歯とほぼ同じ色のレジンでできており、目立つことはほぼありません。

アタッチメントは治療計画上どの歯に付けるか、何個必要なのかなどを判断し、歯に取り付けられます。基本的に取れることはありませんが、強い力がかかると取れてしまうことがあります。

アタッチメントは歯科医院で外すため、それまではアタッチメントを付けたまま過ごすことになります。

このアタッチメントを付けた状態でホワイトニングを行うと、アタッチメントが付いている部分だけ白くならず、アタッチメントを外した時に目立ってしまいます。せっかく白くした歯なのに、アタッチメントの跡がついていると、とても恥ずかしくて人前で歯を見せて笑えなくなるかもしれません。

こういったことを防ぐためにも、アタッチメントが付いている間はホワイトニングを控えておきましょう。アタッチメントをいつ外すかはだいたいの治療計画に練り込まれていますので、担当医にいつ頃アタッチメントが外れるのか尋ねてみると失敗しないでしょう。

インビザラインやマウスピース矯正の治療の流れをよく理解しながらホワイトニングの計画を立てていくようにしましょう。

 

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矯正中は口臭が気になる・・・?

2022年05月28日 11:31

歯や歯並びをきれいに整えるためには必ず矯正装置が必要になります。お口の中にこれまでにはなかった装置が入るため、口臭が気になる方もおられるのではないでしょうか。今回は、矯正装置と口臭の関連性についてお話をいたします。

矯正治療中は口臭が気になりやすい?

矯正装置を付けることで、それまではそれほど気にならなかった口臭が急に気になるようになった、と思うことはありませんか?口臭は相手に不快感を与えてしまうため、ご自身でも気を付けて歯磨きを丁寧に行ったりマウスウォッシュなどを使って、常日頃からケアをされている方も多いことと思います。

そこへ矯正装置を付けると、どうしても口臭が気になるのではないでしょうか。もともと何もなかった口腔内に矯正装置という器具を付けることで、お口の中の状況に変化が起きることは確かです。

矯正を始めると口臭がきつくなるということは実際にあるかどうかというと、ある程度は仕方がないと考えることがいちばん自然なのではないかと思います。

まず装置に唾液中に含まれる細菌が付着します。これはどの装置でも同じですが、長時間装置を付けていると、どうしてもお口の中の細菌が装置に付着してしまい、臭いの原因になってしまいます。唾液そのものにも独特のにおいがあるため、装置に付着し口臭となって表れてしまうと考えられます。

矯正装置によって口臭のきつさは異なる?

矯正装置にはワイヤー矯正やインプラントアンカーなど固定式のものと、マウスピース矯正や拡大装置といった取り外し式のものがありますが、どちらのほうがより口臭に関連しやすいのかというと、ワイヤー矯正ではないかと思います。

これは固定式装置による歯磨き不足が主な原因です。矯正中は装置を付けたまま過ごすため、どうしても磨き残しが出てきてしまいます。そして装置周りに汚れがついたまま過ごしてしまうことで、細菌が繁殖しやすくなり臭いの原因になってしまいます。特にブラケット周囲やゴムなどは臭いがつきやすく、矯正を始めてから口臭がきつくなった、と感じてしまうのではないでしょうか。

いっぽうマウスピース矯正や取り外し式の拡大装置は矯正前と同じように歯磨きができます。きちんと磨けていれば口臭のリスクは減ります。歯と歯の間もフロスが通しやすく、口腔管理のしやすさは取り外し式装置のほうに軍配が上がります。

ただ取り外し式の装置でも「磨けていなければ」当然磨き残しが出てきますし、口臭の原因となってしまいます。

矯正中の口臭を気にならなくするためには

矯正中の口臭を少しでも気にならなくするためには、毎日の丁寧な歯磨きが欠かせません。ワイヤー矯正の方はワンタフトブラシなどを使い、細かな部分も丁寧に磨く必要があります。

ただ矯正中の歯磨きには限界があります。そこでお考えいただきたいのが、定期的なクリーニングです。歯科医院や矯正歯科でクリーニングを受けることで、磨き残しや細かな部分の汚れまできれいに取り除くことができます。特にワイヤー矯正の方は口臭予防だけでなく、虫歯リスクを減らすためにも月に1回程度のクリーニングは欠かせません。

矯正治療はどうしても長い期間が必要になります。どうしても口臭が気になると思いますが、できるだけ快適に過ごすためにも月に1回のクリーニングを受けて頂くことをお勧めします。

 

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虫歯があった場合の虫歯治療と矯正治療の進め方とは?

2022年05月12日 15:42

矯正治療を始める前には色々な検査が行われ、その際虫歯が見つかることがよくあります。矯正治療を始めてから隠れていた虫歯が見つかることはありますが、もし矯正治療を始める前に虫歯が見つかった場合、矯正治療はどのように進められるのでしょうか。

矯正治療を始める前に虫歯が見つかった場合

虫歯になったと自覚があるのは、歯がズキズキ痛い、穴が開いているなどといった症状が起きたときです。このような場合、虫歯が進行しておりそのままにしておくと神経に炎症が起こり、根管治療が必要になったり、歯がすっかり溶けて根っこだけになってしまう可能性もあります。矯正治療を考える前に虫歯の自覚症状がある場合は、まずかかりつけ医でしっかりと虫歯の治療を行うことが先決です。

虫歯の進行度はC0~C4に分けられますが、C0、C1はそれほど心配する必要はありません。しかしC2になるとエナメル質に穴が開き、神経近くまで進行していますのでしみるような症状が起こります。このような自覚症状がある場合は、我慢せず早めにかかりつけ医で虫歯の治療をしておきましょう。

なおC0、C1の虫歯は経過観察となることが多いようですが、医院の治療方針によっては軽度の虫歯でも治療をされる場合がありますので治療方針をしっかりと確認しましょう。

虫歯治療をした歯を抜歯する可能性も・・・?

歯並びを治したい、矯正治療をしようかなと考える際に矯正相談の前にかかりつけ医で虫歯がないかどうかの診察を受ける方もおられると思います。前述したとおり、痛みなどの自覚症状がある方は当然、虫歯治療を行ってから矯正相談を考える方がほとんどでしょう。

では矯正相談に行った際に虫歯があると言われた場合はどうなるのでしょうか。実は必ずしも矯正治療を始める前にかかりつけ医で虫歯のチェックや治療を行わなければいけない、ということはありません。というのも、矯正を始める前には必ず矯正治療を始める医院で虫歯チェックをするからです。もし矯正治療において抜歯が必要な場合、虫歯になっている歯や既に虫歯治療をした歯を抜歯する可能性がゼロではありません。

特に八重歯やひどい叢生といったスペース不足が原因の場合、抜歯をしてスペースを作ることが前提となるケースが多いため、抜歯が必要となってくることが考えられます。その際、どの歯を抜歯するかは歯並びの状態などによって決められますが、虫歯治療をしたことがない健康な歯を抜くよりも、既に虫歯治療を行った歯を抜く方がよいと考えられることもあるからです。もしこのような処置になった場合、せっかくお金を払って虫歯治療をしたのにもったいない・・・と感じてしまうかもしれませんね。

矯正治療を始める前には必ずお口の中のチェックがあります。レントゲン撮影や口腔内スキャナーなど画像撮影のほか、虫歯や歯周病になっていないかどうかのチェックも行われ、その際に治療が必要な歯があれば治療をするように指示されます。また治療計画上、虫歯治療をすべき歯を抜歯する可能性もあります。

虫歯治療を優先するように指示されたら必ず治療を済ませておきましょう

矯正治療は長期間にわたる治療となります。レジンで修復できるくらいの軽度な症状ならそれほど大きな問題にはなりませんが、虫歯を放置しておくと矯正治療中に虫歯が悪化し、根管治療が必要になることも考えられます。

特にブラケットを付けたワイヤー矯正の場合、いちど装置を全部取り外して治療を行う必要性が出るため、非常に時間と手間がかかってしまいます。矯正治療を始める前に虫歯が見つかった場合、虫歯治療を優先するように指示されることがほとんどです。その際、治療が必要な虫歯は必ず治しておくようにしましょう。

矯正治療は年単位で行われる治療です。途中で虫歯にならないよう、虫歯治療後もクリーニングを受けるなどしてしっかりとお口の中の健康管理をしておきましょう。

 

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矯正治療中のクリーニングの重要性について

2022年04月26日 09:03

矯正治療を始めると気を付けなければいけないのが、虫歯や歯肉炎です。矯正治療前と比べ、より念入りな歯磨きが必要になりますが、ご家庭でのセルフケアだけでは限界があります。矯正治療をスムーズに進めるためにもご家庭でのセルフケアに加え、歯科医院での定期的なクリーニングも必要になってきます。では矯正治療中のクリーニングはなぜ重要なのでしょうか。

ワイヤー矯正は汚れが残りやすい

矯正治療のスタンダード治療法とも言えるワイヤー矯正は、歯磨きのし辛さが大きなデメリットと言えます。歯の表面に付けているブラケットやワイヤー、チューブやバンド、ゴムなどといった複雑な構造から成り立っており、歯磨きのし辛さを痛感される方がほとんどだと思います。特に奥歯になると歯ブラシが届きにくく、歯と歯ぐきの境目や歯の間、装置周りの細かな部分などといった部分に磨き残しが見られます。

またワイヤーが通っていることで歯と歯の間にフロスを通しにくく、汚れが残ったまま過ごしてしまうと歯が動いたときに、隠れていた虫歯が見つかることもしばしば起こります。

このように、ワイヤー矯正は固定式の装置が付いているため歯磨きが難しく、虫歯や歯ぐきが腫れる歯肉炎のリスクを抱えやすくなります。

マウスピース矯正は唾液の流れを遮ってしまう

いっぽうのマウスピース矯正は歯磨きの際にマウスピースを取り外しますので、矯正治療前と同じように歯磨きが行えます。また食事も装置を外して楽しめるため、歯磨きや飲食のしやすさはマウスピース矯正のほうが圧倒的にメリットを感じることと思います。

ただマウスピースは歯全体を覆うため、自浄作用のある唾液の流れをシャットアウトしてしまいます。そのため磨き残しがあると、食べかすとともに虫歯菌をマウスピースで閉じ込めてしまうことになり、虫歯リスクが高まって知らない間に虫歯が作られてしまうケースも珍しくありません。マウスピース矯正は「虫歯にならない治療法」ではありません。矯正前よりもより丁寧な歯磨きを行う必要がある治療法とも言えるでしょう。

矯正治療中のクリーニングはなぜ大事?

ワイヤー矯正であってもマウスピース矯正であっても、お口の中は細菌が棲みついており、口内環境を清潔にしておく必要があります。また毎日の飲食で歯に着色が目立つようになるなど、見た目にも影響が出てしまいます。

しかしご家庭でのセルフケアでは限界があります。矯正中はどうしても磨き残しや虫歯リスクを抱えてしまうため、歯科医院での定期的なクリーニングが重要になるのです。歯科医院でのクリーニングは専用のブラシやペーストなどを使い、歯ブラシでは落としきれないヌメリや汚れなどをきれいに落とすことを目的としています。この汚れやヌメリが虫歯や歯肉炎、成人の場合は歯周病へと繋がってしまうため、プロの技術によって防ぐことが可能となります。

歯のクリーニングは矯正治療を行っている医院でもできますし、かかりつけの医院でも可能です。矯正中の虫歯や歯肉炎などのリスクをしっかりと理解し、スムーズに治療を進めるためにも是非定期的なクリーニングは受けるようにしましょう。

 

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歯ブラシ、フロス、ワンタフト・・・使う順番は?

2022年04月21日 09:02

虫歯や歯周病といった歯のトラブルから歯の健康を守るためには、毎日の丁寧な歯磨きが欠かせません。また歯ブラシだけでは取り除けない歯の間の汚れや歯並びが悪い部分は、フロスや歯間ブラシ、ワンタフトブラシといった補助的な道具を使う必要があります。しかし歯ブラシ以外の道具を使うとき、どの順番で使えばよいのか分からないことはありませんか?今回は、歯磨きの順番についてお話をいたします。

お口の中を清潔にするための道具について

歯や歯ぐきの健康を守るための道具は、歯ブラシだけではありません。今更、と思われるかもしれませんが、歯ブラシを含むお口の中をきれいにするための道具について簡単に説明いたします。

歯ブラシ

言うまでもなく、歯を磨くための最も基本的な道具です。とても豊富な種類があり、ヘッドの大小の違いや柔らかさなどの質感、持ち手などメーカーのこだわりにより異なります。ドラッグストアなどで簡単に手に入りますが、どの歯ブラシが自分に合っているか分からないときは、かかりつけの歯科医院の歯科衛生士さんに質問してみましょう。

デンタルフロス

歯と歯の間に残る汚れを取り除くための糸で、糸ようじとも呼ばれています。手で好きな長さで切って使うもの、持ち手が付いているものがあります。歯と歯の間が狭い部分でも入りやすいフロスは、虫歯予防に欠かせないアイテムです。

歯間ブラシ

歯間ブラシも、歯と歯の間に残った汚れを落とすのに必要なアイテムです。特に歯のすき間が広い方は、フロスよりも歯間ブラシのほうがしっかりと食べかすを落とせます。逆に歯間が狭い方は歯間ブラシが入りにくく無理に入れると歯肉を傷つけるため、フロスを使いましょう。

ワンタフトブラシ

ワンタフトブラシとは、歯ブラシの毛先が小さく、部分的に磨くための特殊な歯ブラシです。歯並びの悪い部分や歯ぐきのかなり上方から生えている犬歯、ワイヤー矯正中のブラケット周辺およびブリッジやインプラントなどの部分を磨くのに最適なブラシです。また非常にコンパクトな毛束のため、歯の裏側を磨くのにもとても適しています。ワンタフトブラシを使うことで、さらに毎日のケアのレベルを上げることが可能となります。

使う順番は?避けたほうがよい順番はある?

歯ブラシ以外の清掃アイテムを使うことで、より毎日のケアのレベルが上がります。しかし使う順番によっては汚れがきれいに落とせないこともありますので、正しい順番を知っておくことが大切です。

1.歯ブラシで全体をきれいに磨く

まずは歯ブラシを使って丁寧に全体を磨きます。ゴシゴシと強く磨くのではなく、軽い力で小刻みに歯ブラシを動かして汚れを落としましょう。

2.ワンタフトブラシで磨きにくいところを丁寧に磨く

次にワンタフトブラシで歯と歯ぐきの境目を磨きましょう。ここはプラークが作られやすいぶぶんのため、ワンタフトブラシを使って丁寧に磨きます。また歯並びが悪く、歯と歯が重なっている部分は、普通の歯ブラシでは汚れが残りがちです。ワンタフトブラシの毛先を歯のデコボコに沿って丁寧に磨きましょう。ワイヤー矯正のブラケット周辺やブリッジが入っている部分も丁寧に磨きます。

3.フロスまたは歯間ブラシを使う

最後にデンタルフロスまたは歯間ブラシを使い、歯とはの間に残る食べかすを取り除きます。歯ブラシやワンタフトブラシでは歯間の汚れが取り除けません。成人の虫歯の多くは歯と歯の間に起こります。子どももですが、大人虫歯を予防するためにもフロスや歯間ブラシは欠かせません。一日の最後の歯磨きのときに、是非使うようにして下さい。

なおフロスや歯間ブラシを先に使うと、歯磨きをしたときの汚れが歯の間に入ってしまうことがありますので、先にフロスなどを使うことは避けてください。

定期検診もきちんと受けてお口の健康を維持しましょう

正しい歯磨きは毎日のケアがとても重要です。歯ブラシに加え、フロスやワンタフトブラシを使うことで、より虫歯や歯周病リスクを抑えることが可能となります。それだけでなく、定期的に歯科医院で検診を受けることも大切です。

何歳になってもご自身の歯で食事を楽しめるよう、お口のケアはしっかりと行いましょう。

 

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大人の虫歯の特徴と予防策について

2022年03月25日 13:46

虫歯は年齢を問わず発症してしまうお口の中の代表的なトラブルです。子どもの虫歯は比較的大きな穴が開いてしまうことが多いので発見しやすいのですが、大人の虫歯の場合、子どもの虫歯と少し違う特徴があり、見落としやすい傾向があります。今回は大人の虫歯の特徴と、予防策についてお話をいたします。

大人の虫歯、子どもの虫歯とどう違う?

虫歯は、虫歯菌が出す酸によって歯が溶けてしまう病気で、お口の中に起きるトラブルのトップとも言えます。歯周病は主に成人後に起こりやすいですが、虫歯は乳歯でも起こるため、年齢を問わずに起きてしまうことが虫歯の特徴です。

さらに子どもの虫歯と大人の虫歯では、同じ歯が溶ける症状でも少し特徴が異なります。

子どもの場合、どちらかといえば大きな穴がぽっかりと空いてしまう傾向があります。また乳歯や生えたばかりの永久歯はエナメル質がまだ弱く、急速に虫歯が進行し、痛みも伴います。

これに対し大人の虫歯は、大きな穴が開いて虫歯を発見するというよりも、「気づきにくい場所に虫歯ができていた」ということが多く見られます。そのため虫歯特有の強い痛みがそれほどないまま虫歯がつくられていた、ということが大人の虫歯の特徴と言えます。

大人の虫歯の特徴とは?

 

1.歯と歯の間に作られやすい

大人の虫歯で最も多いのは、歯と歯の間に作られる虫歯です。歯の間にできた虫歯はあまりよく見えず、痛みもそれほど強く感じないため歯の間に虫歯が作られていることを見落としやすいのです。ある程度虫歯が進行すると黒くなってくるため「あれ?もしかして虫歯?」と気づくことがありますが、それは前歯など比較的見やすい部位です。奥歯の歯の間は自分で発見することは非常に難しく、食べ物が挟まってしまう、なんとなくしみるといった症状が出て初めて気が付くケースがほとんどです。

また定期検診を受けている方は、検診によって虫歯ができてしまっていることを指摘されることがあります。

2.治療済みの歯に再び虫歯ができる

いちど治療をした歯に再び虫歯が作られてしまうのも、大人虫歯の特徴です。いちど治療した歯の虫歯の再発を二次カリエスと言い、大人虫歯に非常に多く見られます。二次カリエスの場合、ある程度虫歯が大きくならないと痛みなどが出にくいため、詰め物が取れたなどと言った場合は二次カリエスになっている可能性が高くなります。以前に治療をした際に白いレジンを詰めた歯や金属などの詰め物、被せ物がある歯は注意が必要です。

大人虫歯をできるだけ防ぐためには?

自分では気づきにくい大人の虫歯をできるだけ予防するためには、どういったことが必要なのでしょうか。大人虫歯のリスクをできるだけ低くするポイントをお伝えいたします。

フロスや歯間ブラシを使う

歯と歯の間の汚れは歯ブラシの毛先だけではなかなか取れません。歯の間の食べかすや汚れをそのままにしておくと、虫歯菌が活動しやすくなってしまいます。虫歯菌の活動を防ぐためには、デンタルフロスや歯間ブラシといった道具を使って、きれいに落とすことが歯と歯の間の虫歯を防ぐ大きなポイントです。

小まめに定期検診を受ける

検診を受けている場合と受けていないのとでは、虫歯の発見率が大きく異なります。特に二次カリエスは自分では気づきにくいため、定期検診の受診が欠かせません。定期検診で二次カリエスを発見されることも多く、早期治療を行うのとある程度進行してしまっているのでは、歯の寿命にも大きく関係してきます。

自分では自覚がない分、定期検診を受けて異常がないかどうかを確かめましょう。

 

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より歯周病を発症させやすい要因とは?

2022年03月14日 09:50

歯を失うリスクが高いと言われている歯周病は、磨き残しによる細菌感染が主な原因です。しかし歯周病になる原因は、磨き残しだけではありません。お口の環境は様々ですが、その中でも特に歯周病を誘発しやすい要因についてお話をいたします。

歯周病の直接の原因は細菌

歯周病は、歯周病菌が直接の原因です。歯周病菌は磨き残しにより作られたプラークや、石灰化した歯石に歯周病菌が入り込み、歯ぐきや歯を支える歯槽骨などに炎症を引き起こします。

歯磨きが適当であったり、丁寧に磨いているつもりでも磨き残しがあるといった、お口の中の衛生状態が悪いとプラークが作られ、歯周病菌が活動しやすい環境となってしまいます。

このように、歯周病の直接の原因は、お口の中に入り込んだ歯周病菌という細菌です。

より歯周病を引き起こしやすい要因とは?

歯周病菌によって歯ぐきや歯槽骨に炎症が起きることで歯周病が発症し、静かに症状が進行してしまいますが、歯周病が発症しやすい「要因」というものがあることをご存じでしょうか。もちろんどのような方にも歯周病リスクは伴いますが、より歯周病リスクが高まってしまう要因についてご紹介します。

噛み合わせの乱れや歯ぎしりなど

悪い噛み合わせは一部の歯に大きな負担がかかり、骨吸収が起きやすくなります。また歯ぎしりや食いしばりといった悪癖も、歯に過度な力が断続的に加わり、骨吸収が起きてしまいます。歯周病はプラークが付いている歯に起こりますが、噛み合わせの乱れや歯ぎしりといった環境は骨吸収を起こす「咬合性外傷」という病気に分類され、歯周病が合併されやすくなる要因となります。

ガタガタの歯並び

こちらは歯周病の発症や悪化に直接影響を受けると言っても過言ではありません。歯並びに大きな問題がない方でも,

歯磨きがきちんとできていなければ歯周病リスクが高まりますが、歯並びが悪く、歯と歯が重なっている、八重歯によって2番目の歯が大きく後方に下がってしまっているといった場合、さらに歯周病リスクが高まります。磨き残しやどうしても磨けない部分にプラークが溜まり、歯周病菌が活動するには絶好の要因となってしまいます。

少しでもおかしいな、と思ったら早めに相談を

歯周病はいちど発症すると、完治が難しい病気です。また歯がグラグラになったり抜けてしまうだけでなく、体の健康にも関係すると言われいる怖い病気です。たかが歯周病、と思うかもしれませんが、歯周病によって受ける影響は計り知れないのです。

歯周病は予防をすることで悪化を防ぐことができます。また歯周病を引き起こしやすい要因を知っておくことで、より歯周病に対する意識が高まるのではないでしょうか。噛み合わせの悪さや歯ぎしりは、お口の中の環境だけでなく全身の健康にも関わります。また歯並びの悪さも見た目だけでなく、歯周病を引き起こしやすい大きな要因となります。

歯周病のサインは歯ぐきの腫れと出血ですが、これ以外にも顎がだるい、寝起きに奥歯が痛いなどといった自覚症状がある場合、歯周病を併発するリスクが高くなることから早めに歯科医院に相談しましょう。

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目立たない矯正、インビザラインと裏側矯正の比較

2022年02月23日 18:23

矯正治療は気になるものの、周りから矯正をしているのがわかってしまうため矯正治療を躊躇するという方も多いのではないでしょうか。矯正治療は、かつては歯の表側に金属のブラケットを付ける装置が主流でしたが、今では目立たない装置も人気を集めるようになってきました。その中でも注目を集めるのが、インビザラインに代表されるマウスピース矯正と、歯の裏側にブラケットとワイヤーを取り付ける裏側矯正です。今回は目立ちにくい矯正治療法である、マウスピース矯正と裏側矯正を比較してみます。

目立ちにくい装置が人気を集めている

口元の審美志向が上昇し、矯正治療のニーズが高まっています。矯正治療の代表といえば、表側矯正と言われている金属の装置であるメタルブラケット法で、矯正治療の最もスタンダードな方法です。しかし笑ったときにギラギラとした装置が見えることに抵抗がある方も多く、矯正治療を躊躇する理由のひとつにもなっています。

そんな中、「目立たない」「目立ちにくい」といった装置が注目を集め、目立つからといった理由で矯正治療を避けてきた方にとって、「目立たない・目立ちにくい」矯正装置は矯正治療をスタートするための大きな一歩と言えるでしょう。その目立たない、目立ちにくい矯正装置が、透明のマウスピース矯正と歯の裏側に装置をつける裏側矯正です。

マウスピース矯正と裏側矯正の違いについて

では同じ目立ちにくい治療法であるマウスピース矯正と裏側矯正は、どのような違いがあるのでしょうか。それぞれを比べてみましたので参考にして下さい。

マウスピース矯正の特徴

マウスピース矯正は、透明なマウスピースを決まった期間で取り換えながら歯を少しずつ動かす方法です。インビザラインはマウスピース矯正の代表で、多くの医院が取り扱っています。

マウスピース矯正は取り外し式の装置で、食事や歯磨きのときに取り外すことができるため、日常生活が過ごしやすいことが大きな特徴です。また歯が動く痛みがワイヤー矯正と比べて少ないことも、マウスピース矯正の特徴のひとつです。

マウスピース矯正のデメリットは、自己管理ができない方には向かないことです。毎日20時間以上マウスピースを装着する必要があり、これが守れない方は歯が治療計画どおりに動きません。自己管理ができるかどうか不安な方はマウスピース矯正は不向きと言えます。

また歯並びによってはマウスピース矯正では改善できないことがあります。ほとんどの症例に対応できるワイヤー矯正と比べ、マウスピース矯正には適応できない症例があることは、デメリットのひとつと考えられるでしょう。

裏側矯正の特徴

裏側矯正は、歯の裏側に装置を取り付けるため全くと言っていいほど矯正治療をしていることがわかりません。マウスピース矯正も目立ちにくいですが、この点においては裏側矯正に軍配が上がります。とにかく矯正をしていることがわからないように!と希望する方にとって裏側矯正は最適な治療法です。

また固定式のため、取り外し式のようなわずらわしさがないこともメリットのひとつです。

裏側矯正のデメリットは、費用が高いことです。裏側矯正は矯正治療の中でも最も費用が高いため、矯正治療を断念する方も多いのではないかと思います。

またどの医院でも取り扱っているわけではないため、途中で引っ越しなどが必要になった際、医院選びが大変になることがあります。

さらに噛み合わせによっては裏側矯正ができないことがあります。その噛み合わせとは、過蓋咬合です。噛み合わせが深いため、下の歯が上の歯の裏側に付けているブラケットに当たって装置が外れてしまうため、過蓋咬合の方は裏側矯正はできません。

その他、食べ物がワイヤーにひっかかりやすい、装置が舌に触れて話しにくいなど、裏側矯正は案外デメリットが多い治療法かもしれません。

それぞれの装置の特徴をしっかり理解しておきましょう

従来の表側矯正だけでなく、矯正装置が多様化されています。それぞれにメリットデメリットがありますので、まずはそれぞれの装置の特徴をよく理解し、ご自身に合った治療法を選ぶことが最も大切にです。まずは矯正の専門医に相談をして、ご自身に合った治療法で綺麗な歯並びを手に入れましょう。

 

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大人の虫歯の特徴とは?

2022年02月14日 09:04

虫歯は子どもだけでなく、大人になっても起こりやすいお口の中のトラブルです。そして大人の虫歯には、子どもの虫歯にはあまり見られない特徴を持っています。これから生涯にわたって自分の歯で食事を楽しむためにも、大人の虫歯の特徴を知っておきましょう。

大人と子どもでは痛みの感じ方が違う?

虫歯=歯が痛い、という症状が起こります。虫歯は、虫歯菌が出す酸によって歯が少しずつ溶けていきます。そして神経に近づくにつれ、だんだん痛みが増してきます。

小さなお子さんが「歯が痛い」と泣き出した場合、ほとんどが進行した虫歯になっています。これは、乳歯が弱いためあっという間に歯が溶けてしまうからです。また生えたばかりの永久歯も成人に比べるとエナメル質が弱く、虫歯になりやすいため痛みを感じやすくなります。

いっぽう大人の虫歯は子どもよりも痛みを感じにくいと言われています。既に虫歯になっているのに痛みをそれほど感じずに放置していると、虫歯がだんだん広がって最悪の場合、歯を残すことができなくなる可能性があります。

大人の虫歯の特徴とは?

では大人の虫歯にはどのような特徴があるのでしょうか。

歯と歯の間にできやすい

小さなお子さんの虫歯は、臼歯部に大きな穴が開いてしまっていることが多いですが、大人の虫歯の場合、臼歯部よりも歯と歯の間に虫歯ができてしまうことがよくあります。これは歯と歯の間に残っている汚れが原因です。特に歯並びが悪く、歯と歯が重なって生えている部分は非常に虫歯リスクが高まってしまいます。その結果、歯の間に虫歯が出来ていることに気付きにくいのが大きな特徴です。

詰め物や被せ物をした歯にできやすい

大人の場合、既に虫歯治療を終えた歯が数本ある人が多いのではないかと思います。その治療をした歯が再び虫歯になりやすいのは、大人の虫歯の大きな特徴です。削って詰めたり被せ物を被せた部分が再び虫歯になることを「二次カリエス」と言います。詰め物や被せ物が浮いてきた、外れてしまったという場合、高い確率で歯の中に虫歯ができてしまっています。子どもでも乳歯の虫歯治療を繰り返すことがありますが、成人の二次カリエスは永久歯を何度も治療をするため歯を失う大きな要因となってしまいます。

大人の虫歯にならないために

歯はいちど削ると元に戻すことはできません。乳歯と違い、永久歯は一生使う歯です。虫歯になっていないかどうかを早期に発見するためには、定期検診が欠かせません。歯が痛くなくても年に2~3回は定期検診を受け、虫歯になっていないかどうか確認をしましょう。早期に発見することで、治療も最小限にとどめることができることもあります。

大切な歯で一生美味しく食事を楽しむためにも、定期検診の受診をお勧めします。

 

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中学生の矯正、どこまですべき?

2022年01月26日 12:15

小さい頃から矯正治療を始めたお子さんで、中学生になりある程度歯並びが揃った場合、保護者の方はこのままもう少し矯正を続けさせるかどうか迷うところではないでしょうか。小さいころに行う矯正治療と、中学生くらいになってもそのまま引き続いて行う矯正治療にはいくつか違いがありますが、中学生の矯正は、どこまですべきなのでしょうか。

小さいころに行う治療法と、中学生のころに行う治療法の違いとは?

お子さんの矯正治療は、乳歯が生え揃った頃に行う「第一期治療」と、第一期治療後に行う「第二期治療」に分けられます。「小さいころ」と「中学生」と大まかに分けていますが、第一期治療と第二期治療では同じ子供の矯正でも、目的が異なります。

第一期治療について

主に幼少期に行う第一期治療は、歯並びを整えるのではなく、後から生えてくる永久歯を正しい位置に導くためのスペースを作るための治療で、「床矯正」とも呼ばれています。つまり永久歯を正しい位置に並べるために顎の骨を広げることを目的としています。

床矯正は、取り外し式のプレートを歯に嵌めて過ごします。医師から指示を受けている間隔で中央に付いている小さなネジを回すと少しずつプレートが広がります。このように、第一期治療でよく行われる床矯正は、プレートの間隔を広げることで顎の骨を少しずつ広げ、永久歯が並ぶスペースを確保する、いわば土台作りを主な目的とした治療法です。この床矯正で永久歯がきれいに並ぶお子さんがほとんどです。

第二期治療について

第二期治療は、第一期治療によってきれいに並んだ永久歯を、さらに美しく整えるための治療のことです。第二期治療で行う治療法は、ワイヤー矯正やマウスピース矯正など、成人と同じ方法で行われ、噛み合わせを整える、さらに歯列を美しくするといったことを目的としています。第二期治療は永久歯が全て生えている状態、あるいは第二大臼歯が生えかけている状態から始めることができます。

中学生になっても矯正治療は続けたほうがよい?

お子さんにとって矯正治療というのは、大人が想像している以上に面倒くさいものなのではないでしょうか。第一期治療ではプレートの付け外しやネジ回し、毎回の調整などで時間も取られ、お子さんの時間を制限してしまうことが多いことと思います。まだ小さいお子さんにとっては遊びたいのに、歯医者に時間を取られること、そして長期間装置を付けておかなければいけないため、ストレスとなって途中で止めてしまうお子さんも少なくありません。

そんな中頑張って第一期治療を終え、やっと装置から解放されたのにまだ中学生になっても矯正を続けるのか、と考えてしまうのではないでしょうか。

中学生という表現をしていますが、中学生に限らず、第一期治療を終えたお子さんがどこまで治療を続けるのか、というのは、ご本人と保護者の方の考え次第だと思います。どこまですべきかという明確な線引きはなく、正解もありません。

しかし、中学生以降は成人になるまで顔面の骨の成長が続き、それに伴って噛み合わせにも変化が起こることが予測できます。床矯正である程度歯並びがきれいに整っても、噛み合わせのズレなどが改善されないまま成長を続けると、将来的に顎に負担がかかってしまう可能性も否めません。

引き続き第二期治療を行ったほうがよいか迷った場合、これまで矯正を担当してきた先生やかかりつけの先生に相談してみると、解決の糸口がつかめてくるのではないでしょうか。

 

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