2022年05月12日 15:42
矯正治療を始める前には色々な検査が行われ、その際虫歯が見つかることがよくあります。矯正治療を始めてから隠れていた虫歯が見つかることはありますが、もし矯正治療を始める前に虫歯が見つかった場合、矯正治療はどのように進められるのでしょうか。
虫歯になったと自覚があるのは、歯がズキズキ痛い、穴が開いているなどといった症状が起きたときです。このような場合、虫歯が進行しておりそのままにしておくと神経に炎症が起こり、根管治療が必要になったり、歯がすっかり溶けて根っこだけになってしまう可能性もあります。矯正治療を考える前に虫歯の自覚症状がある場合は、まずかかりつけ医でしっかりと虫歯の治療を行うことが先決です。
虫歯の進行度はC0~C4に分けられますが、C0、C1はそれほど心配する必要はありません。しかしC2になるとエナメル質に穴が開き、神経近くまで進行していますのでしみるような症状が起こります。このような自覚症状がある場合は、我慢せず早めにかかりつけ医で虫歯の治療をしておきましょう。
なおC0、C1の虫歯は経過観察となることが多いようですが、医院の治療方針によっては軽度の虫歯でも治療をされる場合がありますので治療方針をしっかりと確認しましょう。
歯並びを治したい、矯正治療をしようかなと考える際に矯正相談の前にかかりつけ医で虫歯がないかどうかの診察を受ける方もおられると思います。前述したとおり、痛みなどの自覚症状がある方は当然、虫歯治療を行ってから矯正相談を考える方がほとんどでしょう。
では矯正相談に行った際に虫歯があると言われた場合はどうなるのでしょうか。実は必ずしも矯正治療を始める前にかかりつけ医で虫歯のチェックや治療を行わなければいけない、ということはありません。というのも、矯正を始める前には必ず矯正治療を始める医院で虫歯チェックをするからです。もし矯正治療において抜歯が必要な場合、虫歯になっている歯や既に虫歯治療をした歯を抜歯する可能性がゼロではありません。
特に八重歯やひどい叢生といったスペース不足が原因の場合、抜歯をしてスペースを作ることが前提となるケースが多いため、抜歯が必要となってくることが考えられます。その際、どの歯を抜歯するかは歯並びの状態などによって決められますが、虫歯治療をしたことがない健康な歯を抜くよりも、既に虫歯治療を行った歯を抜く方がよいと考えられることもあるからです。もしこのような処置になった場合、せっかくお金を払って虫歯治療をしたのにもったいない・・・と感じてしまうかもしれませんね。
矯正治療を始める前には必ずお口の中のチェックがあります。レントゲン撮影や口腔内スキャナーなど画像撮影のほか、虫歯や歯周病になっていないかどうかのチェックも行われ、その際に治療が必要な歯があれば治療をするように指示されます。また治療計画上、虫歯治療をすべき歯を抜歯する可能性もあります。
矯正治療は長期間にわたる治療となります。レジンで修復できるくらいの軽度な症状ならそれほど大きな問題にはなりませんが、虫歯を放置しておくと矯正治療中に虫歯が悪化し、根管治療が必要になることも考えられます。
特にブラケットを付けたワイヤー矯正の場合、いちど装置を全部取り外して治療を行う必要性が出るため、非常に時間と手間がかかってしまいます。矯正治療を始める前に虫歯が見つかった場合、虫歯治療を優先するように指示されることがほとんどです。その際、治療が必要な虫歯は必ず治しておくようにしましょう。
矯正治療は年単位で行われる治療です。途中で虫歯にならないよう、虫歯治療後もクリーニングを受けるなどしてしっかりとお口の中の健康管理をしておきましょう。
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