2021年12月22日 18:13
詰め物や被せ物の素材を選ぶとき、多くの方は費用を重視した銀歯や見た目を重視したセラミッククラウンなどを希望されると思いますが、選択肢として「ゴールド(金)」があることをご存じの方はそれほど多くないのではないかと思います。今回は、意外と知られていないゴールドの良さについてお話を致します。
虫歯治療では歯を削るため、広範囲あるいは神経を取るために削った歯の部分を修復する必要があります。それがインレーやクラウンと呼ばれる詰め物や被せ物であり、嚙む機能を回復させるために欠かせない治療です。
一般的な虫歯治療後の詰め物や被せ物に使われる素材は、審美性を重視したセラミッククラウンやジルコニアセラミックの他、保険適用の金属で銀歯と呼ばれている、金銀パラジウム合金といったものがあります。
金属の補綴物というと、やはり銀歯がいちばんに思い浮かぶのではないかと思いますが、自費治療のゴールドも、金属の素材で作られています。
では同じ金属でも、銀歯とゴールドではどのような違いがあるのでしょうか。
・安価で治療できる
・金属のため強度はあるが、劣化しやすい
・二次カリエスが起こりやすい
・歯との適合性に劣り、歯を痛めやすい
・金属のためお口の中に入ると目立つ
このように、保険適用の金銀パラジウム合金のメリットは安価で治療できる、ということではないでしょうか。また審美性を気にされることが多い銀歯ですが、最大のデメリットは二次カリエスになりやすいことです。銀歯は歯との密着性が劣り、虫歯菌が入り込んで内部で再び虫歯になりやすいため、再治療を繰り返すリスクが高まってしまいます。
また劣化しやすい素材であること、強度はあるが対合の歯を痛めやすいことも、銀歯のデメリットといえます。
・伸びが良く、歯に優しい
・酸化しないため腐食しにくい
・対合の歯を痛めない
・プラークが付きにくく、二次カリエスリスクが非常に低い
・自由診療のため費用が高くなる
・下顎に入れると目立ってしまう
ゴールドの良さを挙げるとキリがありません。実際にゴールドを入れた方の声を聞くと、もうゴールド以外考えられない!というくらい快適な素材です。伸びが良い素材で、熱いものや冷たいものの影響を受けません。そのため歯との密着性に優れており、虫歯菌が入り込むことはほとんどありません。二次カリエスになりにくいという意味においても、ゴールドは非常に優れた素材です。
敢えてデメリットを挙げるとすると、自費のため費用が高くなること、下顎に入れるとやや目立ってしまうことくらいではないでしょうか。
しかしこのようなデメリットを払拭させるほど、ゴールドは優れた素材であることがお分かりいただけるのではないかと思います。
今回はゴールドの良さについてお話いたしました。費用が高いことがデメリットですが、歯を長持ちさせることにおいては、ゴールドが最も良い素材です。セラミックも優れた素材ですが、ゴールドは歯の健康を維持し、長く使っていくためにより最適な素材です。
目先の費用だけに捉われず、お口の健康維持を考えて素材を選ぶようにしましょう。
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