2018年07月12日 08:13
虫歯治療の詰め物や被せ物に使われる銀歯は保険適用治療のため、安価で治療することができます。しかし銀歯の良さは、治療費を抑えることしかメリットがありません。銀歯はお口を開けたときに目立つだけでなく、金属アレルギーなど体にも色々な悪影響を与えてしまいます。今回は銀歯が与える影響と、セラミック治療による改善についてお話をいたします。
銀歯が与えるリスクについて
銀歯は虫歯治療の詰め物や、神経を取った歯の被せ物に使われます。素材は金銀パラジウム合金で保険適用のため、治療費を抑えることができます。また金属のため強度が高く、硬いものもしっかりと噛むことができます。
しかし銀歯はお口やお口以外に様々な悪影響を与えます。まずは銀歯が与えるデメリットやリスクをご紹介します。
・二次カリエスになりやすい
・金属アレルギーを引き起こす可能性がある
・歯ぐきの黒ずみを引き起こす
二次カリエスとは、治療した銀歯の下で再び虫歯が広がることで、再治療を繰り返します。金属素材は歯との密着性に問題があり、どれだけ技工物が精巧に作られても、歯と金属の間にわずかな段差が生じます。そこへ虫歯菌を含んだ唾液が流れ込み、虫歯菌が増殖して内部に虫歯が広がってしまうのです。
また銀歯は金属アレルギーを引き起こす可能性があります。金属アレルギーはイオン化した金属が溶け出し、体内へ取り込まれます。その結果口内炎や発疹などお口の中に影響が出るほか、アトピー性皮膚炎や脱毛症、頭痛や肩凝りなど、体の健康にも深刻な影響を与えてしまうことがあります。
そして銀歯は審美面においても問題が生じます。お口を開けた時に銀歯が目立つだけでなく、溶けだした金属イオンにより歯ぐきの黒ずみを引き起こしてしまいます。
金属を使わないメタルフリー治療で体に優しい治療を
銀歯が与えるお口の中や体への影響を防ぐためには、金属を使わない「メタルフリー治療」を行うことで改善できます。メタルフリー治療とは、その名のとおり金属を一切使わない治療です。では金属を一切使わない詰め物や被せ物はどんなものがあるのでしょうか。
・オールセラミック
・ジルコニアセラミック
・ハイブリッドセラミック
上に挙げた被せ物は金属を一切含んでいません。メタルフリー治療の場合、詰め物や被せ物をオールセラミックやハイブリッドセラミックなどにすることで、金属素材が持つ様々なリスクを回避することができます。また土台にメタルコアという金属が使われていた場合、メタルコアを取り除いてファイバーコアという土台に変え、金属を全く使わない治療を行います。
セラミック素材は審美的にとても優れており、特にオールセラミックは自然な美しさを誇り、周りの歯と自然に馴染んで美しい口元に仕上げます。しかしセラミックの優れたところは美しさだけではありません。被せ物をセラミックに変えることで、二次カリエスのリスクを低くすることができます。というのも、セラミックは歯との段差がほとんどなく、ぴったりと密着することで唾液の侵入を防ぐことができるからです。二次カリエスは再治療を繰り返し、最終的に歯を失うことに繋がります。二次カリエスを防ぐためには、セラミック治療を行うことが予防の一つとなります。
そしてセラミックは歯ぐきの黒ずみを引き起こしません。メタルタトゥーと呼ばれる歯の黒ずみは、イオン化した金属が流れ出て歯ぐきに色素沈着します。これに対しセラミック治療は金属を全く使わないため、メタルタトゥーの心配がありません。
ただしセラミック素材の中でもメタルボンドは内側に金属を使っているため、金属による影響が多少なりとも出てしまう可能性があります。
セラミック治療で美しい口元と健康な体を手に入れましょう
銀歯による影響とセラミック治療についてご説明しました。セラミック治療は金属のもつデメリットを解消し、美しい口元と健康をいれることができる治療法です。お口の中の銀歯が気になる方や、なんとなく体の不調を感じる方は、いちど歯科医院で相談してみてはいかがでしょうか。
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