虫歯はうつるの?歯磨きって本当に必要?ー予防から治療まで【山陽小野田市の公園通り歯科】

2025年07月10日 10:00

こんにちは、公園通り歯科です!

虫歯は多くの人が経験する身近なトラブルですが、その影響は意外と軽視されがちです。初期の段階では痛みや違和感がなく、気付きにくいのが虫歯の怖いところです。

しかし、放置してしまうと悪化し、歯だけでなく全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。本日は、虫歯の仕組みや原因、予防法から治療の流れまでをわかりやすく解説し、虫歯トラブルを未然に防ぐためのヒントをご紹介します!大切な歯を守るために、正しい情報を手に入れて今すぐ行動を始めましょう。

 


Q,虫歯はうつる?

「子どもとの食器の共有は避けたほうが良い?虫歯ってうつるの?」というご質問が良くあります。

虫歯はインフルエンザのような感染症ではないため、他人にはうつりません。

確かにミュータンスレンサ菌(虫歯原因菌)などの細菌は親などの養育者から子供へ伝播することが報告されています。

しかし、虫歯は特定の細菌だけが引き起こすわけではなく、多くの口腔内の常在菌が関わります。頻繁な糖の摂取によって、細菌により構成されるプラーク(歯の表面にできる無色のネバネバした細菌の塊のこと)中の環境が変化し、細菌の生態が崩れることで起こる非感染性の疾患です。加えて子どもとの食器の共有と虫歯の関係について調査した研究結果より、有意な関連は認められませんでした。

虫歯予防の1つである歯磨きは、私たちの口腔内を清潔に保つため、そして健康を守るための基本的かつ非常に重要な習慣です。一見すると、ただ「歯をきれいにする」ための行為に思えるかもしれません。

しかし実際には口の中だけでなく、全身の健康にもつながる幅広い役割を果たしています。

それでは、なぜ歯磨きが必要なのか、詳しく説明していきます。

 


1.虫歯の予防

歯磨きの最も基本的な目的の一つが虫歯を予防することです。私たちが食事をすると、口の中に糖分やデンプンが残ります。この残った栄養分をエサにして、口内の細菌が活動を始めます。その結果として酸が作られ、歯の表面にある「エナメル質」を徐々に溶かしていきます。この状態が続くことで歯がどんどん弱くなり、深刻な虫歯につながります。

歯磨きはこの過程を防ぎます。歯ブラシを使って歯の表面や歯と歯の間にたまった食べ物の残りやプラーク(歯垢)を取り除くことで、細菌が繁殖しづらい環境を保つことができます。食後に歯と歯茎の間や歯の表面にあるもやもやと付着している薄い膜状の物質がプラークになります。なんとプラーク1㎎あたりに2~3億もの細菌が含まれているのです。いかに歯が汚れやすいか、歯磨きが大切か分かりますよね。

また、フッ素が含まれた歯磨き粉を使うことで、エナメル質を強化し、虫歯への耐性を向上させる効果も期待できます。

 


2.歯周病の予防

歯周病(歯肉炎や歯周炎)は、成人が歯を失う主な原因とされています。

歯周病は、歯と歯茎の間にプラークや歯石が溜まり、そこに細菌が繁殖して歯茎に炎症を引き起こすことで進行します。最初の段階では、歯茎が腫れたり出血したりする「歯肉炎」という状態になりますが、放置すると炎症は進み、歯を支える骨や組織まで破壊する「歯周炎」に発展します。これが進行することで歯が抜け落ちる可能性があります。

歯周病は、日本人が歯を失う原因の第1位になっています。(第2位の原因は虫歯)そして35歳以上で8割以上の人が罹患している無視できない国民病です。

また歯周病は歯の周りの病気といいながら全身に悪影響を及ぼす病なのです。歯周病は、アルツハイマー病や心臓疾患、骨粗鬆症、糖尿病や早産・低体重児出産など様々な影響を与える報告があります。

歯周病は歯磨きでプラークを効率よく除去することで、発症を抑えることができます。また、歯磨きだけでは取りきれない歯石は歯医者で定期的にクリーニングしてもらうことも大切です。

毎日の歯磨きが未来の健康への投資になっているのです!

 


3.口臭の予防

口臭はプラーク、食べ物の残り、そして細菌が原因で発生します。口の中に糖やタンパク質が溜まると、それを分解する過程で臭いを放つガスが作られます。特に舌の表面には多くの細菌が存在し、舌苔(ぜったい)と呼ばれるコーティングが形成されます。これが口臭の主な原因の一つです。

歯磨きで細菌のエサとなる物質を取り除き、さらに舌ブラシなどを使って舌をケアすることで、口臭を防ぐことができます。歯磨きは、単に「清潔感」を保つだけでなく、人とのコミュニケーションを円滑にするためにも重要な役割を果たしています。

 


4.全身の健康に与える影響

先程もお伝えしましたが、口腔内の健康状態は全身の健康に大きな影響を及ぼすことが知られています。

例えば、歯周病のある人は、そうでない人に比べて心臓病、糖尿病、認知症といった病気のリスクが高くなることがわかっています。なぜなら、歯周病菌が血流に乗って全身に広がり、炎症を引き起こすからです。

糖尿病患者の場合、血糖値が高いと歯周病が悪化し、歯周病がひどくなるとさらなる血糖値のコントロールが難しくなる、といった悪循環が発生します。このように、歯磨きを含む口腔ケアは病気予防の観点からも重要です。

 


5.お子様から高齢者まで、それぞれの歯磨きの重要性

子供の場合

乳歯は永久歯と比べてエナメル質が薄く、虫歯になりやすい傾向があります。また、子供の頃から適切な歯磨き習慣を身につけることで、大人になってからも健康な歯を保つ基盤を築くことができます。

子どもの時にどれだけ歯磨き上達できるかで、将来の病気に罹患するリスクも減少することができます。大人になってからも元気に過ごしてもらうためには、子どもの時期の歯磨き重要になってくるのです。

 

高齢者の場合

高齢者になると、唾液の分泌量が減少し、口が乾きやすくなります。これを「口腔乾燥症(ドライマウス)」と呼びます。唾液は口内の細菌を洗い流したり、酸を中和したりする役割があるため、分泌量が減ると口腔環境が悪化します。高齢者にとっても歯磨きによるケアは、虫歯や歯周病だけでなく、噛む力と栄養状態を維持するために欠かせません。この時期に適切な歯科での介入があるか無いかで口腔機能の維持が左右されます。

 


6.正しい歯磨きの方法

歯磨きは「ただ磨けば良い」というものではありません。間違った磨き方をすると、歯や歯茎を傷つけたり、汚れが十分に取れなかったりすることがあります。以下は効果的な歯磨きのポイントです

 

  • 歯ブラシを歯と歯茎の境目に当て、45度の角度で軽く小刻みに動かす。
  • 強く磨きすぎない。優しく力をかけることが重要。
  • 一回の歯磨きに最低でも2分程度かけて、全ての歯を漏れなく磨く。
  • 奥歯や歯の裏側、さらに舌の表面も忘れずに磨く。
  • 歯ブラシは1か月に一度を目安に交換する。

 

さらに、デンタルフロスや歯間ブラシを併用すると、歯ブラシでは届かない歯と歯の間の汚れもきれいに取り除けます。

正しい順番:フロス・歯間ブラシ→歯ブラシ

 


7.定期検診の重要性

歯磨きだけで口腔の健康を完全に保つことは難しいため、歯科医院での定期検診も欠かせません。専門医によるクリーニングとチェックを受けることで、虫歯や歯周病の早期発見・予防が可能になります。特に歯石の除去や、歯磨きでは取りきれない深部のケアはプロによる対応が必要です。

 


むし歯コントロールの方法

1.歯磨き 1日2回 最低2分間

2.フッ素入りの歯磨き粉 1450ppm 2㎝ ゆすぐ際は1度だけ軽く

3.飲食回数 1日4回まで

4.酸 お酒フルーツジュースは要注意

5.ドライマウス 食べたら歯磨き

➝メンテナンス 虫歯ゼロを目指しましょう


まとめ

歯磨きは健康を守るための日々の習慣です。虫歯や歯周病の予防、口臭対策といった口腔内の健康維持だけでなく、全身の健康にも深く関係しています。子供から高齢者まで、人生を通じて重要な役割を果たす歯磨きは、ただの作業ではなく、私たちの健康を左右する大切なステップなのです。正しい歯磨き方法を実践し、定期的に歯医者で検診を受けるなど、しっかりとしたケアを心がけましょう。

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