2020年12月15日 16:20
矯正治療の装置作製やお口全体の模型を作るのに欠かせないのが、型取りです。型取りと言えば、大きなトレーにたくさんの印象材を盛ってお口の中へ入れる・・・。嘔吐反射のある方は、型取りほど苦痛なことはないでしょう。
そんな憂鬱な気分を払しょくするのが「iTero 5D」という光学スキャナーです。従来の型取りとは全く異なり、嘔吐反射のある方でも気分が悪くならずに型取りができます。今回は、iTero 5Dについてお話いたします。
ワイヤー矯正やマウスピース矯正、小児矯正で使用する拡大装置など、矯正治療に使用する装置には色々な種類がありますが、全てに共通するのが「型取り」です。装置を作るために型取りは欠かせません。
型取りが苦手な人は少なくありません。全く平気な方もいれば、考えただけで吐き気を催す方もおられると思います。特に上の歯型を取る際、気持ち悪くなることはよくあるようです。
この型取りを頑張らないと、装置を作ることができません。また矯正治療の途中に再度型取りを行うこともあります。そのたびに憂鬱な気持ちになるのではないでしょうか。
マウスピース矯正にはいくつか種類がありますが、代表的なマウスピース矯正といえば、インビザラインです。
インビザラインは型取りして作製したマウスピースを1週間にいちど交換しながら歯並びを整えていく矯正治療です。インビザラインは他のマウスピース矯正と異なり、型取りを従来の印象材を使わずに行います。
その際に使用するのが「iTero」という光学スキャナーです。光学スキャナーは、従来の印象材を盛ったトレイをお口の中に入れることがありません。口腔内カメラのような形状をしたものを使って歯型を採取し、デジタル化してデータを飛ばします。
iTeroを使い個人の歯型のデータを得て、マウスピース作製や歯の動きをシュミレーションすることで、ゴールへの工程を作製することができるのです。
iTeroを使うことで得られるメリットは、何といっても気持ち悪くなりにくいことでしょう。大きなトレイを口の中に数分間いれることを考えると、光学スキャナーを使った型取りは非常に楽であり嘔吐反射がある方にはピッタリです。
また従来の型取りに比べ、精密度が格段にアップします。デジタル化するのでより精密に口腔内のデータを採取することができるため、インビザラインでの治療計画を立てるのにとても有効な手段であると言えます。
次回はさらに進化したiTero 5Dの良さについてお話をしたいと思います。
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