歯周病の進行を止めることはできるのでしょうか

2019年07月04日 09:21

歯を失う最大の原因と言われている歯周病は、虫歯のように痛みを感じることなく進行します。自覚症状が出た頃には歯がグラグラと揺れ動き、さらに症状が悪化すると歯が抜け落ちてしまいます。また全身の健康にも影響を与えると言われており、歯周病はもはやお口の中の問題だけでは済まなくなってきています。では歯周病になった場合、進行を抑えることはできるのでしょうか。

 

歯周病の進行について

ある程度症状が進行しないと自覚症状があまりない歯周病は、どのように進行していくのでしょうか。まずは歯周病の進行過程についてご紹介します。

①歯肉炎・・・歯ぐきの腫れや出血を伴う軽度の炎症。歯周ポケット数値は正常範囲内(3ミリ程度)で、炎症が歯ぐきのみに起きている。ブラッシング不足が原因で、学童期から起こる。

②軽度歯周炎・・・歯ぐきの腫れと出血とともに、歯周ポケット数値が3~4ミリ程度と、歯肉炎と比較するとやや高い数値となる。炎症の範囲が歯を支える歯槽骨に広がりつつある状態。歯の揺れはまだ見られない。

③中度歯周炎・・・歯ぐきの腫れ、出血に加えて膿が溜まり始める。そのため口臭がきつくなり、歯ぐきも下がって歯が長くなったように見える。歯周ポケット数値は4~7ミリ程度とさらに高くなり、歯も揺れ動き始める。

④重度歯周炎・・・歯ぐきに膿が溜まり、噛むと痛みを感じるようになる。周りに不快感を与えるほど口臭がきつくなる。歯槽骨はますます吸収されており、歯周ポケット数値は8ミリ以上。ここまで症状が悪化すると、歯を支えることが難しくなり、いつ抜けてもおかしくない状態。

 

歯周病の進行は止めることができるの?

歯科医院で「歯周病です」と言われると、もう歯が抜けるのを待つしかないのか、今さら歯石除去をしてもムダなんじゃないかと悲観してしまうかもしれません。しかし歯周病は、適切なケアと定期的な歯石除去およびクリーニングを行うことで、症状が改善されて進行を止めることが可能となります。

その目安は、中度歯周炎です。この状態でも、しっかりと歯石除去やSRP(歯肉の下にある歯石を取り除くこと)などを行うことで歯ぐきが引き締まり、歯周病の進行を食い止めることができるかもしれません。実際、歯が揺れ始めていた方が定期的に歯石除去を行うようになってから歯周ポケット数値や動揺度(歯の揺れを測る検査)が改善され、現状を維持できている方も大勢いらっしゃいます。

しかし、歯周病と診断されながら治療を放置すると、後で必ず後悔する日がやってきます。重度歯周炎まで進行してしまうと、残念ながら歯を残すことは難しくなってしまいます。

大切なことは、定期的に歯石除去やクリーニングを受けることです。家庭での歯磨きだけでは、歯周病の進行を抑えることは難しいため、プロの手で歯周病の原因となるプラークや歯石を取り除いてもらう必要があります。

 

後で後悔しないためにも、定期検診は必ず受けるようにしてください。

 

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