歯石除去のときに出血するのはなぜ?

2019年05月19日 09:12

歯垢が石灰化した歯石は、定期的に取り除くことで歯周病の進行を防ぐことが可能です。しかし、この歯石除去が苦手な方は案外多く、そのひとつの原因として、歯石除去における出血が考えられます。ではなぜ歯石除去で出血してしまうのでしょうか。

決して歯を削っているわけではない

歯石除去を初めて受ける方の中には、施術の最中に超音波の振動によって歯を削られているのではないかと勘違いすることもあるようです。歯石とは、歯垢(プラーク)が石灰化して石のように硬くなったもので、自分では取り除くことができません。超音波スケーラーと呼ばれる機械の先端に細いチップがついたものを使って取り除きます。これを歯石に当てて超音波の振動ですっきりと落とします。

また歯石が歯ぐきの下(縁下)に付着している場合、手動の器具を使って丁寧に取り除きます。このように、歯石除去は歯を削っているわけではなく、虫歯や歯周病の原因となる歯石や歯垢を除去することでお口の健康を維持します。

 

歯石除去のときに出血するのはなぜ?

ではなぜ歯石除去のときに出血があるのでしょうか。これは、歯ぐきが腫れているためです。歯垢や歯石がべったと付着すると、そこへ歯周病菌などの細菌が棲みついて毒素を出し、歯ぐきに炎症を起こします。健康な歯ぐきは、引き締まったきれいなピンク色をしています。いっぽう炎症を起こしている歯ぐきは赤く腫れ、触るとプヨプヨしており、ひどくなると指で歯ぐきを押しただけで出血することもあります。健康な歯ぐきに歯石除去を行っても、出血することはありません。

これに対し、歯ぐきが腫れている状態で歯石を取った場合、スケーラーチップが触れただけで出血してしまいます。歯ぐき全体が腫れている場合、うがいの水が赤く染まっていることに驚く患者さんもいるでしょう。

つまり、歯石除去の出血は、歯ぐきの状態が悪く、歯肉炎や歯周炎になっている状態を表しているのです。

 

定期的に歯石除去を受けることが大切

歯石除去を終えた歯はすっきりとしているというよりは、スースーするように感じるかもしれません。また歯と歯の間に隙間が見えることもあります。これは蓄積した歯石を取り除いたために起こります。施術を終えて鏡を見たときにびっくりするかもしれませんが、歯周病を悪化させないためには必要な処置なのです。

歯石の前段階である歯垢は、2,3ヶ月で作られます。歯垢は柔らかい汚れのため、適切なブラッシングで取り除くことが可能ですが、歯石は超音波の力を借りないと、取り除くことはできません。歯石をそのままにしておくと、その上に新たな歯垢が付着して、歯ぐきに炎症を起こしてしまいます。

定期的に歯石除去を受けることが、歯周病を悪化させないためのコツです。定期健診をきちんと受け、お口の中の健康維持に努めましょう。

 

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