セラミック系の補綴物でも、金属を使ったものとは?

2019年05月13日 07:32

セラミックを使った補綴物にはいくつか種類があります。よく目にするのがオールセラミック、ジルコニアセラミック、ハイブリッドセラミックそしてメタルボンドです。このようなセラミック系の補綴物は金属を一切使用していない、と表記されていることが多いと思いますが、実はメタルボンドはセラミック系の補綴物の中でも、金属が使われているのです。今回は、メタルボンドについてお話をしたいと思います。

 

メタルボンドとは?

メタルボンドとは、メタルフレームという金属の枠にセラミックを焼き付けた被せ物です。陶器が使われているため、白く透明感のある被せ物が特徴です。また内側にメタルフレームを使用していることから強度に優れており、全ての歯に適しています。特に噛む力を必要とする奥歯に、その特徴を発揮することができます。見た目が自然なため、お口を開けても気になることはありません。

メタルフレームと聞くと「銀歯?」と思うかもしれませんが、保険適用で使われる金属と、メタルボンドで使われる金属の種類は異なるため、メタルボンド=銀歯を使っている、というわけではありません。

メタルボンドで使われている金属は主に金、白金が90%以上の含有率である「ハイプレシャス系」と含有率75%以上の「プレシャス系」に分類されています。取り扱う会社によって含有率に違いはありますが、保険で使われる金属ではありません。

メタルボンドの歴史は古く、オールセラミッククラウンやジルコニアセラミック、e-maxなど新しいセラミックが導入される前は、自費の補綴物といえばメタルボンドが主流でした。

今ではオールセラミックなど金属が使われていないものがよく用いられており、メタルボンドは以前ほど使われることは少なくなっているようです。

 

メタルボンドのデメリットとは

メタルボンドのデメリットは、メタルフレームを使っていることによる金属アレルギーやメタルタトゥーの可能性があることです。金銀パラジウム合金や、水銀を含むアマルガムに比べるとそのリスクはやや低いものの、金属を使っていることでアレルギーを引き起こす可能性があることは、メタルボンドのデメリットといえます。

また前歯にメタルボンドを使った場合、メタルタトゥーによる審美不良のリスクを抱えてしまうことになります。メタルタトゥーによる歯ぐきの黒ずみは、見た目にもかなり目立ってしまうことから前歯にメタルタトゥーはあまりおすすめできません。

そして審美性に優れているといっても、オールセラミックやジルコニアセラミックに比べると透明感が落ち、審美性にやや劣ってしまいます。審美性を重視するなら、金属を使わず審美性が高いオールセラミックやジルコニアセラミックにするべきでしょう。

 

メタルボンドは強度と審美性を兼ね備えた治療法です。しかしオールセラミックやジルコニアセラミックには美しさの面でどうしても劣ってしまいます。また金属を使っていることに対するリスクも抱えていることから、現在メタルボンドによるメタルタトゥーなどが気になる方は、オールセラミックなどにやりかえる治療を検討してみてはどうでしょうか。

 

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