2025年08月10日 12:11
こんにちは!公園通り歯科です。
歯が溶ける疾患は、虫歯だけではありません。口腔内の細菌由来でない酸が直接歯を溶かす「酸蝕症」というものがあります。口腔由来出ない酸といっても想像できませんよね。例えば、飲食物、薬剤、胃液などに含まれる酸などがあります。酸蝕症は虫歯のように痛みを伴うことなく静かに進行するため、気づいたときにはすでに歯がダメージを受けていることがあります。
なんと酸蝕症の有病率は成人の30%と言われています。多くの患者さんは自覚症状がなく、「歯が欠けたので診て欲しい。」、「歯がしみる。」、「歯が削れた。」というご相談で来院されます。
酸蝕症(さんしょくしょう)は、飲み物や食べ物、または胃酸などの酸が原因で歯の表面(エナメル質)が溶けてしまう状態を指します。これにより、歯が薄くなったり、知覚過敏が起きることがあります。
初期の症状としては、歯がツルツルとし、光沢のある歯になります。歯の表面が酸で溶かされることで、エナメル質がなめらかになり、通常のザラザラ感が減ります。そのため、歯が本来の状態よりも「テカテカ」「輝いている」ように見える場合があります。
酸蝕症が進行すると、エナメル質が薄くなり、その下の象牙質(少し黄色みがある部分)が透けて見えることで、歯が黄ばんだり暗く見えるようになります。また、酸によって歯の先端や噛み合わせの部分が溶けてしまい、歯の長さが縮んだように見えることがあります。さらに、柔らかい象牙質が直接露出し、歯の表面が削られることで、違和感のある凹凸が発生します。
症状としては、知覚過敏が発症されることが多いです。溶かされたエナメル質の下にある象牙質が外部の刺激に敏感になり、熱いものや冷たいものがしみたり、食事中やブラッシング中に痛みを感じたりすることがあります。また、刺激が直接神経に伝わりやすくなるため、甘いものや酸っぱいものがしみる感覚が出ます。酸による強度が低下しているため、ちょっとした衝撃や硬い食べ物を噛むだけで、歯の先端や一部が欠けることがあります。加えて、歯の形が変わり、噛み合わせがズレることで不快感が生じる場合があります。
このように症状が進行すると、虫歯になりやすくなる、歯の修復が必要になるなど、歯科医による治療が不可欠な状態になる可能性があります。初期の段階で気付くことが予防・治療にはとても重要です。
口腔内は通pH7の中性となっており、歯の表面(エナメル質)が溶けるpHは5.5、その中の歯(象牙質)や幼若永久歯(生えて間もない永久歯)が溶けるpHは6とされています。しかし、私たちが口にする食べ物にはこれよりも低いpHが多くあります。
実際に目にしたことある食品のpHを見て見ましょう。
コーラ:pH2.7、お酢:pH2.8、味ぽん:pH3.9、ヨーグルト:pH3.9、ハイボール:pH3.0、炭酸水:pH4.2
コーヒー:pH6.0、牛乳:pH6.8 、お茶:pH6.9
*商品によって多少の誤差が生じます。
pHが低いほど酸性が強く、pHが1下がると酸性度は10倍強くなるのです。虫歯に関わる細菌が出す酸は強くてもpH4程度なので、コーラはその10倍以上強い酸だということが分かります。同じpHでもクエン酸が加わるとエナメル質では3倍、象牙質では5倍、歯が溶けやすくなると言われています。
では酸蝕症を引き起こさないためには何を食べたらよいのか?と疑問に思いますよね。大半の飲食物はpHを参考に判断すればよいのですが、pHが低いのにもかかわらず酸蝕症を引き起こさないものもあります。例えばヨーグルトはpH3.9ですが、カルシウムやリン酸が豊富に含まれているために歯は溶けません。そのほか、牛乳やコーヒーや紅茶、味が付いていない炭酸水、ビールも問題ありません。一方、ローズヒップティーなどのハーブティーの一部や、レモンティー、野菜ジュース、レモン味のタブレットやのど飴などは酸蝕症のリスクがあるので注意が必要です。
・酸性のものを飲食する直前に歯磨きをしないようにしましょう。歯を保護するたんぱく質の膜がとれてしまいます。
・やわらかい毛の歯ブラシと高濃度のフッ化物歯磨剤を使いましょう。
・フッ化物を含まない酸性の歯磨剤や洗口液は避けましょう。
・歯科での定期的なフッ素塗布がおすすめです。
・酸性を流す、水で口をゆすぎましょう。
・嘔吐を繰り返してしまう場合は、フッ化物はフッ化物配合洗口液で洗口しましょう。あるいは、チーズ、無糖ヨーグルト、牛乳などの乳製品をとることがおすすめ!
・酸の含まれていないノンシュガーのガムや飴で、酸を出すようにしましょう。ただし、歯の状態によっては、ガムを噛むと歯が削れることがあるので注意しましょう。
酸蝕症から歯を守るためには原因の改善が重要です。飲食の週間や胃酸の逆流やクエン酸のサプリメントなどと原因は一人ひとり異なります。
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