虫歯でないのに歯が溶ける!?酸蝕症について

2019年08月23日 08:41

ビタミン豊富で体の健康や美容にもよいと言われている柑橘類。さっぱりとした口当たりでいくらでも食べられるみかんやグレープフルーツは、栄養の宝庫でもあります。ところがこの柑橘類を大量摂取することで、お口の中に思わぬトラブルを引き起こしてしまうのです。

柑橘類などに含まれる「酸」が歯に影響を与えてしまう?

みかんやレモン、グレープフルーツなどを口にすると、爽やかな酸味がお口の中に広がりますよね。これは、柑橘類の酸によるもので、お口の中をさっぱりさせると同時に気分をリフレッシュさせる効果もあります。

しかし、柑橘類に含まれる「酸」は、歯の表面のエナメル質を溶かす性質を持っており、酸がたくさん含まれる柑橘類を大量に摂取することで、虫歯に似た症状を引きお起こしてしまう可能性があります。

虫歯は、ぷラークの中に潜む虫歯菌が放出する酸により、エナメル質の表面が溶け、だんだん虫歯へと進行します。しかし、虫歯菌の存在が認められないにもかかわらず、日常で摂取する酸によって歯が溶けてしまうことがあります。

酸をたくさん含むものとして、レモンやオレンジなどの柑橘類、コーラなど炭酸ジュースなどの清涼飲料水、酢そして胃液などがあります。これらを日常的に多量に摂取することで、虫歯でなくとも歯の表面のエナメル質が溶けてしまいます。これを「酸蝕症」と言い、口の外から入ってきた酸や、胃液といった体の中の酸によって歯が溶けてしまう病気です。

 

酸蝕症の治療法

酸蝕症は、摂取した酸により歯の表面のエナメル質が溶かされていきますが、治療となる基準は象牙質が露出しているかどうかです。

エナメル質が溶けて象牙質が露出していると、冷たいものがしみる知覚過敏のような症状が起こります。象牙質まで症状が進んでいると、自然治癒は難しいため、知覚過敏の処置や虫歯治療で使われているレジンで、むき出しになっている部分を詰めて刺激を伝わりにくくします。

またあまりにも症状が強く出ている場合は、残念ですが神経を取り除き、セラミッククラウンなどの被せ物を入れる処置が必要になることも考えられます。

 

酸蝕症の予防

虫歯同様、酸蝕症も予防が可能です。まずは、原因となる酸の摂取が過剰にならないことがまず第一に挙げられます。

柑橘類は体にもよいため、たくさん摂取したいところですが、酸蝕症を予防するためにもまず摂取量をほどほどにしておきましょう。だらだらと長時間、酸を多く含む飲食物を摂取しないこと、唾液をしっかりと分泌させること、嘔吐した後は水や牛乳でうがいをしておくことで酸を中和させることが可能になります。

唾液をしっかりと分泌させるためにもよく噛んで食事をすることが大切です。

そして定期健診をきちんと受けて、虫歯や酸によって歯が溶けていないかどうかを確認してもらうことも非常に重要です。

 

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