メタルコアのリスクについて

2019年03月07日 10:03

ひどい虫歯などで根の治療を行った場合、歯をたくさん削ります。根の治療を終えた後は土台を立てて型取りを行い、被せ物を被せて噛む機能を取り戻します。この土台を金属のメタルコアにした場合、様々なリスクを抱えてしまいます。ではメタルコアの持つリスクとはどのようなことでしょうか。

 

土台の種類とメタルコアの特徴について

神経を取り除いた歯は脆くなっているため、根の治療が終わったあとに土台を立てて補強します。土台としてよく使われるのが銀合金の金属で作られるメタルコア、プラスチック素材のレジンコア、グラスファイバーの繊維を使ったファイバーコアの3種類です。このうちメタルコアとレジンコアは健康保険適用素材です。

自費のファイバーコアは比較的新しい素材ですが、メタルコアは昔から使われている素材です。銀合金の金属のため強度が強く、保険点数も低いため安価で治療することができます。

しかし強度が強いゆえ、噛んだときにかかる負荷が強く、歯や根が割れてしまう可能性があります。歯や根が割れてしまった場合、抜歯になってしまう可能性があります。これではせっかく歯を残すために行った治療が思わぬ結果を招いてしまうことになります。

また根の再治療が必要になった際、メタルコアを撤去するのは大変です。なかなか除去できず、取り除く際に無理な力が加わって根や歯ぐきを痛めてしまう恐れがあります。

 

審美性にも問題を抱えています。メタルコアは金属のため、セラミッククラウンや保険適用のCAD/CAM冠など金属を使わない白い被せ物を装着した際、金属が透過されてグレーっぽく見えてしまい、せっかくの白い被せ物の美しさを活かすことができません。金属が溶け出し、歯ぐきに黒ずみを生じさせるメタルタトゥーの原因にもなってしまいます。

 

このように、メタルコアは歯の健康や審美性に様々な影響を与えてしまうのです。

 

歯のことを考慮するなら、レジンコアかファイバーコア

いっぽうレジンコアはプラスチック素材で出来ています。そのため歯に大きなダメージを与えにくいこと、そして白い土台のため透過性が良く、被せ物の美しさを損ねません。

保険適用で治療費を抑えることができるレジンコアですが、弱点として強度に不安があります。そのため強度が重視される大臼歯よりも、小臼歯に向いている素材と言えるでしょう。

 

ファイバーコアはグラスファイバー樹脂を使っているためしなやかで、噛んだときの力がうまく分散されます。また見た目が白いため、レジンコア同様透過性に優れ、被せ物の色を損ねません。歯にも優しく強度にも優れているため、土台としてはレジンコアよりも優れています。唯一の弱点は、保険適用外のため費用が高くなることです。自費のため費用は歯科医院により異なりますので、かかりつけの歯科医院に確認すると良いでしょう。

 

土台は再び噛む機能を取り戻すために欠かせません。しかし歯や根を痛めてしまっては元も子もありません。とは言うものの中には強度を必要とする場合もあるため、どの土台が適しているのか、主治医とよく相談するとよいでしょう。

 

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